初回治療例と前治療再燃例ではSVR率が9割
 それでは、試験結果を順に見ていきましょう。いずれの試験も、ゲノタイプ1型かつ高ウイルス量という難治例で20〜70歳の患者が対象になっています。

 CONCERTO-1は、インターフェロン(IFN)やPEG-IFNなどを含めC型肝炎治療を受けたことがない患者が対象でした(参考記事「初回治療のC型肝炎へのsimeprevir含む3剤併用療法で高い著効率」)。PEG-IFNα-2a+RBVにSMVを併用する24週間の治療により(3剤併用は最初の12週、残りの12週はPEG-IFNα-2a+RBVの2剤併用)、投与終了後24週目の著効(sustained virological response:SVR)率は88.6%と、9割弱が治ったのです。一方、対照としたプラセボ群(PEG-IFNα-2a+RBVの48週投与)では56.7%と、有意差が認められました(図1)。

 CONCERTO-2は、IFN療法を24週以上受けたものの治療中に1回もウイルスが消失しなかった、前治療無効例を対象にした試験です(参考記事「simeprevir含む3剤併用療法はC型肝炎の前治療無効・再燃例にも有効」)。PEG-IFNα-2a+RBVにSMVを併用する治療を12週間行う群と24週間行う群に分けて行いました(12週間の群は、13週目からはPEG-IFNα-2a+RBVを投与)。その結果、12週間群における投与終了後24週目のSVR率は50.9%で、前治療では一度もウイルスが消えなかった患者でも半数が治りました。一方、24週間群は35.8%と、治療期間が長かったにもかかわらず12週間群より低かったので、恐らく12週間の治療でよいとなるでしょう。

 CONCERTO-3は、IFN療法を24週以上受けて投与終了後にいったん陰性化したものの、投与終了後1年以内にウイルスが再度増えた、前治療再燃例が対象です(参考記事「simeprevir含む3剤併用療法はC型肝炎の前治療無効・再燃例にも有効」)。PEG-IFNα-2a+RBV+SMVの12週投与における投与終了後24週目のSVR率は89.8%と、再燃例では9割が治るという結果でした。

 CONCERTO-4は、前述の3つの試験と異なり、PEG-IFNα-2bを用いた試験です。初回治療例、前治療無効例、前治療再燃例における投与終了後24週目のSVR率はそれぞれ91.7%、38.5%、96.6%と、PEG-IFNの種類によるSVR率に大きな差はありませんでした。

 このように、SMVを含む3剤併用療法において、初回治療例と前治療再燃例では24週目のSVR率が約9割、前治療無効例でも約5割と、有効性が高いことが分かりました。また、グレード4や重篤な有害事象は少ないといえる結果でした。