前治療無効例においてIL28B遺伝子多型別に投与終了後24週目のSVR率を見ると、メジャーアレルが50.0%、マイナーアレルが42.4%、前治療再燃例においてはそれぞれ91.4%、85.7%だった。SMVの3剤併用療法では、IL28B遺伝子多型の違いよりも、前治療への反応性の違いによって治療効果が左右されることが示唆された。

 前治療無効例におけるbreakthrough(投与期間中の最低値からの血漿中HCV RNA増加量が1.0 Log IU/mLを超えた場合、または1.2 Log IU/mL未満か陰性となった後に2.0 Log IU/mLを超えた状態)率はSMV 12週投与群が13.2%、SMV 24週投与群が11.3%だったが、前治療再燃例では0%だった。追跡期間中の再燃(投与終了時にはHCV RNAが陰性化していたが、その後の追跡期間中に検出された)率はそれぞれ38.6%、51.1%、8.2%となり、いずれも前治療再燃例で少なかった。

 全投与期間中の有害事象はグレード1または2が多くを占め、前治療無効例での発現率が72.6%、前治療再燃例が65.3%だった。グレード3の有害事象はそれぞれ19.8%、32.7%、重篤な有害事象は4.7%、12.2%だった。グレード4の有害事象は好中球数減少または好中球減少症で、SMVとの関連性はないと判断された。

 前治療無効例と前治療再燃例のどちらにおいても、投与期間中に総ビリルビンの中央値が約0.7mg/dLから約1.0mg/dLへ一時的に上昇したが、その後、試験期間中に低下した。また、ヘモグロビン値の減少はどちらの群も軽度で、グレード3の有害事象(8 g/dL未満への低下)は前治療無効例が3.8%、前治療再燃例が0%だった。

 発疹関連事象は、前治療無効例、同再燃例ともに多くがグレード1または2のもので、それぞれ44.3%、49.0%だった。グレード3は順に1.9%、0%、グレード4は0%、0%と少なかった。

 これらの結果から泉氏は、「ゲノタイプ1型の前治療無効例および再燃例に対し、SMVなどを12週間投与する3剤併用療法は高い著効率を示した。また、どちらの試験においても高い忍容性と良好な安全性プロファイルが示された」と語った。一方、既に実臨床で使用可能なプロテアーゼ阻害薬テラプレビルによる治療に対する無効・再燃例へのSMV投与の可能性については、「テラプレビルに対する薬剤耐性プロファイルを調べた上で、SMVに交叉耐性がないかを事前に検討する必要がある」と付け加えた。

CONCERTO試験とは
 CONCERTO試験は、2011年から2012年にかけて日本で実施されたsimeprevirの第3相試験。いずれもゲノタイプ1型のC型肝炎患者を対象にしている。初回治療例を対象にした「CONCERTO-1」、前治療無効例を対象にした「CONCERTO-2」、前治療後再燃例を対象にした「CONCERTO-3」、PEG-IFNα-2bを併用する「CONCERTO-4」の4試験からなる。主要評価項目はいずれも、投与終了後12週目のSVR(投与終了時かつ投与終了12週目のHCV RNA陰性化)率としている。