投与中の陰性化率については、RVR(治療開始4週目の血漿中HCV RNA陰性化)はSMV群が84.4%、プラセボ群が13.3%、cEVR(治療開始12週目の血漿中HCV RNA陰性化)はそれぞれ99.2%、68.5%、EoT(投与終了時の血漿中HCV RNA陰性化)は98.4%、83.3%だった。

 また、breakthrough(投与期間中の最低値からの血漿中HCV RNAの増加量が1.0 Log IU/mLを超えた場合、または1.2 Log IU/mL未満か陰性となった後に2.0 Log IU/mLを超えた状態)はSMV群の0.8%、プラセボ群の3.3%で見られたほか、観察期間中に再燃した(投与終了時にはHCV RNAが陰性化していたが、その後の追跡期間中に検出された)患者はそれぞれ7.6%、30.6%だった。

 IL28B遺伝子多型別に見た投与終了24週目のSVR率は、プラセボ群のうち、メジャーアレル患者では71.4%、マイナーアレル患者では22.2%だった。一方、SMV群においてはメジャーアレル患者が93.9%、マイナーアレル患者が78.0%で、プラセボ群と比べて両群間のSVR率の差は小さかった。

 有害事象の発現率については、全投与期間中のグレード3の有害事象は、SMV群が24.4%、プラセボ群が30.0%。グレード4の有害事象はともに3.3%、重篤な有害事象はそれぞれ3.3%、10.0%だった(図2)。

 両群の発疹関連事象は、主にグレード1または2のもので、SMV群が57.7%、プラセボ群が68.3%、グレード3または4はそれぞれ0%、1.7%だった。

 また、主な有害事象の発現率は、発疹、脱毛、倦怠感、貧血、好中球数減少など大半の項目で、SMV群の方が低かった。この点について林氏は、「SMV群では、PEG-IFNα-2a+RBVの投与期間が24週だったのに対し、プラセボ群は48週だったことが大きく関与したと考えられる。また、simeprevirによる新規の副作用はなかったといえる」と語った。

 総ビリルビン値(中央値)の変化を見ると、SMV群においてALTとASTの上昇を伴わない軽度で一過性のビリルビン値の上昇が見られたが、1.0mg/mLを超えることはなかったた。またヘモグロビン値は、投与開始から24週間時点までの間で両群間に違いは認められなかった。

 これらの結果を踏まえ林氏は、「従来治療のPEG-IFNα-2a+RBVにSMVを上乗せする3剤併用療法は、従来治療に比べて有意に高い著効率を示したほか、安全性プロファイルは両群間に違いはなかった。また3剤併用群では、IL28B遺伝子多型の違いによるSVR率への影響は減少することが示された」とまとめた。

CONCERTO試験とは
 CONCERTO試験は、2011年から2012年にかけて日本で実施されたsimeprevirの第3相試験。いずれもゲノタイプ1型のC型肝炎患者を対象にしている。初回治療例を対象にした「CONCERTO-1」、前治療無効例を対象にした「CONCERTO-2」、前治療後再燃例を対象にした「CONCERTO-3」、PEG-IFNα-2bを併用する「CONCERTO-4」の4試験からなる。主要評価項目はいずれも、投与終了後12週目のSVR(投与終了時かつ投与終了12週目のHCV RNA陰性化)率としている。