2018年3月23日、2型糖尿病治療薬シタグリプチンリン酸塩水和物/イプラグリフロジン L-プロリン(商品名スージャヌ配合錠)の製造販売が承認された。本薬(1錠中:シタグリプチン50mg+イプラグリフロジン50mg)の適応は「シタグリプチンおよびイプラグリフロジンの併用による治療が適切と判断された2型糖尿病」、用法用量は「1日1回1錠、朝食前または朝食後に投与」となっている。

 2型糖尿病治療では従来、第一選択薬としてスルホニル尿素(SU)薬など単独投与が行われており、単独投与で血糖コントロールが不十分な場合には増量または作用機序の異なる薬剤の併用療法が推奨されている。併用療法を行うにあたり、配合製剤は、服薬する薬剤の種類、錠数および服用回数が減少できるといった患者の利便性の高さから近年ラインアップが増えてきた。現在、配合製剤としては、チアゾリン薬のピオグリタゾン(アクトス他)とジペプチジルペプチダーゼ‐4(DPP-4)阻害薬アログリプチン(ネシーナ)との配合製剤(リオベル)、ピオグリタゾンとSU薬グリメピリド(アマリール他)との配合製剤(ソニアス)、ピオグリタゾンとビグアナイド(BG)薬メトホルミン(メトグルコ他)との配合製剤(メタクト)、速効型インスリン分泌促進薬ミチグリニド(グルファスト他)とαグルコシダーゼ阻害薬ボグリボース(ベイスン他)との配合製剤(グルベス)、DPP-4阻害薬ビルダグリプチン(エクア)とBG薬メトホルミンとの配合製剤(エクメット)、DPP-4阻害薬アログリプチンとBG薬メトホルミンとの配合製剤(イニシンク)、昨年2017年にはDPP-4阻害薬テネリグリプチン(テネリア)とナトリウム-グルコース共輸送体2(SGLT2)阻害薬カナグリフロジン(カナグル)との配合製剤(カナリア)が臨床使用されている。

 スージャヌは、インスリン分泌促進作用とグルカゴン分泌抑制作用を有するDPP-4阻害薬シタグリプチン(ジャヌビア、グラクティブ)と尿糖排泄促進作用のSGLT2阻害薬イプラグリフロジン(スーグラ)という異なる作用機序で血糖降下作用を有する配合製剤である。 同じ作用機序を有する配合製剤としてカナリアに次ぐ薬剤となっている。本薬は、二重盲検比較試験及び長期継続投与試験(対象:食事療法と運動療法に加えて、シタグリプチンまたはイプラグリフロジン単独投与で効果不十分な患者)において本薬の良好な血糖コントロールが確認された。

 国内臨床試験では、副作用(臨床検査値異常を含む)が12.7%認められている。主なものとして頻尿(5.9%)、口渇、便秘(各2.7%)などであり、重大なものはシタグリプチンおよびイプラグリフロジン単独時にも認められている低血糖、アナフィラキシー反応、皮膚粘膜眼症候群、剥脱性皮膚炎、肝機能障害、黄疸、急性腎不全、急性膵炎、間質性肺炎、腸閉塞、横紋筋融解症、血小板減少、類天疱瘡、腎盂腎炎、敗血症、脱水、ケトアシドーシスが報告されている。