2017年9月27日、抗アレルギー薬ルパタジンフマル酸塩(商品名ルパフィン錠10mg)の製造販売が承認された。適応は「アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒」。12歳以上の小児および成人に1日1回10mgを経口投与し、症状に合わせて1回20mgまで増量できる。

 アレルギー性疾患に対する治療薬には作用機序の異なる多くの製剤が出ており、ケミカルメディエーター遊離抑制薬、ヒスタミンH1受容体拮抗薬、トロンボキサンA2阻害・拮抗薬、ロイコトリエン受容体拮抗薬、Th2サイトカイン阻害薬などが使用されている。

 このうちヒスタミンH1受容体拮抗薬は、ヒスタミンによるH1受容体への結合を抑えることで効果を発揮する。臨床現場では、眠気などの中枢神経抑制作用を軽減したロラタジン(クラリチン他)、デスロラタジン(デザレックス)などの、非鎮静性で長時間作用型である第2世代抗ヒスタミンH1受容体拮抗薬の使用頻度が高くなってきている。

 ルパタジンは、ヒスタミンH1受容体拮抗作用とともに、血小板活性化因子(PAF) の受容体拮抗作用を併せ持つ新しい作用機序の薬剤である。PAFは、血管拡張や血管透過性の亢進、知覚神経刺激、白血球の活性化などを誘導するケミカルメディエーターであり、くしゃみや鼻水などアレルギー症状を引き起こす。ルパタジンはPAFを拮抗阻害することで、これらの症状を緩和する。さらにルパタジンは肝臓において活性代謝物であるデスロラタジンに代謝されることが分かっている。このデスロラタジンも抗ヒスタミン作用を示すため、ルパタジン自身の持つ抗ヒスタミン作用と合わせて、効果に寄与しているものと考えられている。

 国内臨床試験では、アレルギー性鼻炎の鼻症状、眼症状の改善、慢性蕁麻疹および皮膚疾患に伴うそう痒の各症状の改善が認められた。海外では、2001年7月スペインをはじめとして、2017年6月までで、世界80カ国以上の国で承認されている。

 国内臨床試験では、臨床検査値異常を含む副作用が12.7%に認められていることに十分注意する必要がある。主な副作用として、眠気(9.3%)、口渇(0.7%)、倦怠感(0.6%)、ALT上昇・AST上昇(各0.5%)、尿糖・尿蛋白(各0.4%)などがあり、重大な副作用にはショック、アナフィラキシー、てんかん、痙攣、肝機能障害、黄疸が記載されている。