2016年1月22日、骨粗鬆症治療薬イバンドロン酸ナトリウム水和物の錠剤(商品名ボンビバ錠100mg)の製造販売が承認された。1カ月に1回100mgを、起床時に十分量(約180mL)の水とともに経口投与する。本成分は、既に2013年8月より月1回の静注製剤(商品名ボンビバ静注1mgシリンジ)が臨床使用されている。

 骨粗鬆症は、「加齢などにより骨吸収と骨形成のバランスが崩れ、相対的に骨吸収が優位になったことで骨量の減少が起こり、さらに骨微細構造の変化により骨強度が低下することで、骨折が起こりやすくなる疾患」と定義されている。骨粗鬆症が進行すると、寝たきりの原因となる骨折を起こしやすくなり患者のQOL低下などにつながることから、薬物治療などの早期治療が求められている。

 骨粗鬆症の治療薬としては、カルシトニン製剤、ビスホスホネート製剤、活性型ビタミンD3製剤、女性ホルモン製剤、選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)、ヒト副甲状腺ホルモン(PTH)製剤、イプリフラボン製剤、蛋白同化ホルモン製剤などが使用されている。国内のガイドラインでは、女性ホルモン製剤(結合型エストロゲン)、ビスホスホネート製剤、SERM、PTH製剤などが治療薬として強く推奨されている。

 今回承認されたイバンドロン酸は、ビスホスホネート製剤の1つである。現在ビスホスホネート製剤は内服製剤と注射製剤が広く使用されているが、同一成分で両投与経路を有するものは、本薬とアレンドロン酸(商品名ボナロン)のみである。

 なお本薬はアレンドロン酸と異なり、既存の注射製剤と同じ投与頻度(月1回)で処方でき、患者のライフスタイルに応じて適切な投与経路が選択できる利点がある。

 国内の無作為化二重盲検群間比較試験(骨粗鬆症患者の腰椎骨密度変化率を評価)において、イバンドロン酸注射製剤(静注1mg)に対する内服製剤(錠100mg)の非劣性が確認された。海外では、既に欧米で錠剤および注射製剤が承認されている。

 国内の臨床試験では副作用が27.7%に認められている。主な副作用は下痢(4.5%)、背部痛(4.2%)、頭痛・関節痛・倦怠感(各2.9%)であり、重大な副作用は食道穿孔や食道狭窄などの上部消化管障害、アナフィラキシーショック、アナフィラキシー反応、顎骨壊死・顎骨骨髄炎、大腿骨転子下および近位大腿骨骨幹部の非定型骨折が挙げられている。また他のビスホスホネート製剤において、低カルシウム血症の発現が報告されていることにも注意する。