2016年1月7日、キノロン系外用抗菌薬オゼノキサシン(商品名ゼビアックスローション2%)が発売された。本薬は2015年9月28日に製造販売が承認され、2015年11月26日に薬価収載されている。

 適応は「表在性皮膚感染症ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)」で、適量を1日1回、ざ瘡に対しては洗顔後、患部に塗布する。

 表在性皮膚感染症は、Staphylococcus属などの細菌による浅在性の炎症を伴う皮膚感染症であり、付属器関連感染症(毛包炎、毛瘡、化膿性汗孔周囲炎)と非付属器関連感染症(伝染性膿痂疹)に分類されている。表在性皮膚感染症の一般的治療としては、病態に応じて、外用抗菌薬または経口抗菌薬が単独で使用され、場合によっては外用薬と経口薬の併用も行われている。

 一般に「にきび」と言われる尋常性ざ瘡は、毛包漏斗部の角化異常や皮脂の貯留、アクネ菌の増殖などによる炎症が病因の、慢性炎症性疾患である。治療としては、外用抗菌薬のナジフロキサシン(商品名アクアチム)やクリンダマイシン(商品名ダラシン他)、抗炎症作用を有するレチノイド製剤のアダパレン(商品名ディフェリン)などが使用され、2015年からは過酸化ベンゾイル(商品名ベピオ)、クリンダマイシンと過酸化ベンゾイルの配合製剤(商品名デュアック)が登場し、使用されている。

 今回発売されたゼビアックスは、ナジフロキサシンと同じキノロン系外用抗菌薬であり、細菌のDNA複製に関与するDNAジャイレースおよびトポイソメラーゼIVを阻害することで抗菌作用を示す薬剤である。「ざ瘡(化膿性炎症を伴う)」に適応を有する外用抗菌薬としては、国内3番目の製剤となる。本薬は海外では発売されていない。

 尋常性ざ瘡や表在性皮膚感染症を対象とした国内第3相臨床試験から、有効性と安全性が確認され、さらに既存のナジフロキサシンに対しても非劣性が認められた。

 ゼビアックスは、指先に取って塗布可能な程度の粘性があり、塗布後に垂れにくい特徴を有するローション剤として今回発売された。また尋常性ざ瘡に使用されている既存の外用抗菌薬が1日2回塗布であるのに比べて、本薬は1日1回塗布であり、利便性などの点からも有用と期待されている。

 臨床試験では副作用が4.6%に認められている。主な副作用としては、適用部位そう痒感・乾燥(各1.1%)、適用部位刺激感(0.9%)などであった。

 なお耐性菌の発現などを防ぐ観点から「1週間の使用(表在性皮膚感染症)、4週間の使用(ざ瘡)で効果が認められない場合は使用中止する」ことに注意が必要である。