2015年5月25日、抗ウイルス薬ソホスブビル(商品名ソバルディ錠400mg)が発売された。適応は「セログループ2(ジェノタイプ2)のC型慢性肝炎またはC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善」で、リバビリンと併用して、1日1回400mgを12週間経口投与する。

 日本は、C型肝炎ウイルスHCV)を主原因とする肝臓癌の発生率が最も高い国の一つと言われている。HCV感染者は、世界で1億8000万人、日本では130万〜240万人と推定されており、このうち約30%がジェノタイプ2と報告されている。

 治療としては、ペグインターフェロンα(商品名ペグイントロン、ペガシス)とリバビリンRBV;商品名コペガス、レベトール)、またはインターフェロンβ(商品名フエロン)とRBVの併用療法などが推奨されている。しかし、これらの治療においても持続的ウイルス陰性化(SVR)率は、未治療患者では70〜90%、初回治療でSVRが得られなかった既治療患者では50%程度と報告されていた。

 今回発売されたソホスブビルは、インターフェロン製剤を使用せず、リバビリンと併用した経口製剤のみで治療が可能となる日本初の抗HCV薬である。ソホスブビルはヌクレオチドプロドラッグとして肝細胞内で活性代謝物に変換され、その活性代謝物のウリジン三リン酸型は、HCVの複製に関わる非構造タンパク質5B (NS5B)のRNAポリメラーゼを阻害することで、HCVの増殖を抑制する核酸型NS5Bポリメラーゼ阻害薬である。

 国内の第3相臨床試験(対象:未治療または前治療のあるジェノタイプ2のC型慢性肝炎患者・C型代償性肝硬変患者)では、RBVとの併用にて高いSVR12率(投与終了から12週間後のHCV RNAが定量下限値未満の割合)を示した。海外では、2014年12月現在、米国および欧州をはじめとする世界38カ国で承認されている。

 国内臨床試験から副作用(臨床検査値異常を含む)が43.6%に認められている。主な副作用は、貧血またはヘモグロビン減少(15.0%)、頭痛(5.0%)、倦怠感・悪心・そう痒症(各4.3%)などであった。また、重大な副作用として貧血(11.4%)が報告されている。

 なお通常新薬は、14日分を限度とする投薬期間の制限があるが、本薬は例外措置として「1回の処方が28日分以内」と厚生労働省告示で認められている。