2015年3月26日、持続性選択的DPP4阻害薬トレラグリプチンコハク酸塩(商品名ザファテック錠50mg、同錠100mg)の製造販売が承認された。適応は「2型糖尿病」で、1週間に1回100mgを経口投与する。

 2型糖尿病に対しては近年、DPP4(di-peptidyl peptidase4;ジペプチジルペプチダーゼ4)阻害薬やグルカゴン様ペプチド1(GLP1)受容体作動薬、選択的SGLT2(Sodium-Glucose Co-Transporter 2;ナトリウム・グルコース共役輸送体2)阻害薬など作用機序が異なる薬剤が登場し、広く臨床使用されている。

 糖尿病治療においては、血糖コントロールのため長期にわたる治療継続が必要である。しかし薬の飲み忘れや、低血糖・体重増加といった副作用発現などによる服薬コンプライアンスの低下が大きな問題となっていた。

 トレラグリプチンは、週1回の投与で優れた血糖降下作用を示すDPP4阻害薬である。アログリプチン(商品名ネシーナ)など既存薬は毎日投与する必要があり、週1回投与のDPP4阻害薬は本薬が世界初となる。

 24週間にわたる二重盲検比較試験(対象:非薬物療法で血糖コントロールが不十分な患者)で、トレラグリプチン(週1回投与)はアログリプチン(1日1回投与)と変わらないHbA1c低下作用が確認された。

 臨床試験では11.4%に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められている。主な副作用は低血糖、鼻咽頭炎、リパーゼ上昇などで、重大な副作用は低血糖(0.1〜5%未満)が報告されている。

 なお、薬剤使用に際しては事前に「インクレチン(GLP1受容体作動薬とDPP4阻害薬)の適正使用に関する委員会」(日本糖尿病学会)によるRecommendationを熟読しておく必要がある。

■訂正 4月30日に以下の訂正を行いました。
・6段落目に「主な副作用は低血圧…」とありましたが、正しくは「主な副作用は低血糖…」でした。