2014年12月26日、乾癬治療薬セクキヌマブ(商品名コセンティクス皮下注150mgシリンジ、同皮下注150mg)の製造販売が承認された。適応は「既存の治療で効果不十分な尋常性乾癬、関節症性乾癬」で、1回300mgを初回、1週後、2週後、3週後、4週後に皮下投与し、以降4週間間隔で皮下投与する。なお体重60kg以下の患者では1回150mgの投与を考慮する。

 乾癬は厚い銀白色の鱗屑を伴った紅斑を臨床的な特徴とし、青年期から中年期に好発する慢性再発性炎症疾患である。世界の人口の約3%(約1億2500万人)、日本では人口の約0.3%(約43万人)が罹患しているといわれる。

 乾癬患者の大半が皮膚以外に症状を伴わない尋常性乾癬である。関節症性乾癬では乾癬の諸症状の他、全身の関節に炎症、こわばり、変形などが生じる。罹患患者は少ないものの、関節の変形が不可逆性であるためより積極的な治療が不可欠となっている。

 治療法としては、活性型ビタミンD3製剤のカルシポトリオール水和物(商品名ドボネックス)やステロイドなどの外用療法、光線療法(紫外線照射)、免疫抑制剤を用いた内服療法がある。近年、重症例に対しては皮下注射製剤のアダリムマブ(商品名ヒュミラ)やウステキヌマブ(商品名ステラーラ)、点滴静注製剤のインフリキシマブ(商品名レミケード)といった生物学的製剤による抗体療法も可能となり、治療選択肢が広がっている。しかしこれら既存の治療に対し、中等症から重症の乾癬患者さんの治療満足度は50%に留まっているという報告がある。満足しない理由として、効果発現までの時間がかかることや、効果が長期に持続しないことなどが挙げられていた。

 乾癬の発症および維持には、炎症性サイトカインであるインターロイキン17AIL-17A)が中心的な役割を果たしている。今回承認されたセクキヌマブは、世界初のヒト型抗ヒトIL-17Aモノクローナル抗体である。IL-17Aに選択的に結合し、その生物活性を中和することで、皮膚および関節の炎症を抑制する。

 セクキヌマブは、中等症〜重症の局面型皮疹を有する乾癬患者を対象とした、日本を含む6つの国際共同試験で、皮膚症状およびQOLの改善などの有効性や安全性が確認された。

 国際共同第III相プラセボ対照比較試験で、18.81%に副作用が認められている。主な副作用は、鼻咽頭炎・頭痛(各2.03%)、下痢(0.80%)、上気道感染(0.72%)などであり、重大な副作用は重篤な感染症、アナフィラキシーや蕁麻疹などの過敏症反応、好中球数減少が報告されている。