2014年12月26日、2型糖尿病治療薬エンパグリフロジン(商品名ジャディアンス錠10mg、同錠25mg)の製造販売が承認された。1日1回10mgを朝食前または朝食後に経口投与する。効果不十分な場合には1日1回25mgに増量することができる。

 今回承認されたエンパグリフロジンは、選択的SGLT2(Sodium-Glucose Co-Transporter 2;ナトリウム・グルコース共役輸送体2)阻害薬である。選択的SGLT2阻害薬は、SGLT2による腎臓近位尿細管でのブドウ糖再取り込みを選択的に阻害することで、糖を尿中に排泄し最終的に血糖を下げる作用を有する。インスリン非依存性に血糖降下作用を発揮するため、従来の糖尿病治療薬と異なり、インスリンの直接作用による副作用が発現しにくいことが期待されている。

 このSGLT2阻害薬について国内では、昨年4月にイプラグリフロジン(商品名スーグラ)、5月にトホグリフロジン(商品名デベルザ、アプルウェイ)、ダパグリフロジン(商品名フォシーガ)、ルセオグリフロジン(商品名ルセフィ)、9月にカナグリフロジン(商品名カナグル)が発売されている。今回承認されたエンパグリフロジンは、国内6成分目のSGLT2阻害薬である。

 国内臨床試験では、副作用(臨床検査値異常を含む)が15.1%に認められている。主な副作用は頻尿(3.8%)、低血糖(2.3%)、口渇(1.6%)、便秘(1.4%)などであった。重大な副作用としては、低血糖、脱水、腎盂腎炎が挙げられている。

 なお、SGLT2阻害薬は市販直後調査などで、死亡例を含む重大な副作用(脱水など)が報告されている(関連記事1関連記事2)。薬剤使用の際は、本薬の最新の添付文書ならびに「SGLT2阻害薬の適正使用に関するRecommendation」(日本糖尿病学会)を事前に確認しておく必要がある(関連記事)。