2014年7月4日、沈降精製百日咳ジフテリア破傷風不活化ポリオソークワクチン)混合ワクチン(商品名スクエアキッズ皮下注シリンジ)の製造販売が承認された。初回は小児に1回0.5mLずつ、3週間以上の間隔で3回皮下投与する(初回免疫)。その後6カ月以上の間隔を空けて、1回0.5mLを皮下投与する(追加免疫)。

 一般的に、予防接種は感染症を予防し制圧するための有効かつ経済的な公衆衛生上の手段である。日本でも、ジフテリア、破傷風、百日咳および急性灰白髄炎(ポリオ)などの定期予防接種は、乳児や小児の感染症予防及び制圧に大きく貢献している。

 一方、新たなワクチンが開発されより多くの感染症が予防接種の対象となったため、乳幼児期の予防接種スケジュールが煩雑になり、すべてのワクチンをスケジュール通りに接種することができず接種率が低下する懸念も生じてきている。

 従来から、複数のワクチンを1回の注射で接種できる混合ワクチンが開発されている。混合ワクチンの使用で、予防接種スケジュールを管理しやすくなり、かつ接種率を維持・向上させ、接種に関わる費用も削減できるようになる。

 今回承認されたワクチンは、沈降精製百日咳ジフテリア破傷風混合ワクチンに、不活化ポリオ(ソーク株)ワクチン(IPV:商品名イモバックスポリオ)を混合した4種混合ワクチンである。同効薬として既に2012年10月から臨床使用されている4種混合ワクチン(商品名クアトロバック、テトラビック)とはポリオウイルスの株が異なり、同効薬は弱毒株(セービン株)が、本混合ワクチンは野生株(ソーク株)が用いられている。

 2014年6月までに、IPVは世界91カ国で使用されており、日本では2012年9月より経口生ポリオワクチンに代わりIPVがポリオに対する国内定期予防接種ワクチンとして使用されている。現時点では、本混合ワクチンは日本のみの承認となっている。

 国内第3相臨床試験で、初回免疫および追加免疫後の各感染症の抗体保有率と各抗体の幾何平均抗体価について、ほぼすべての接種者で感染防御もしくは発症防御が期待できるレベルまで上昇したことが確認されている。

 ワクチン使用に際しては、国内第3相臨床試験で96.0%に副反応が認められていることに注意する。主な副反応は、紅斑などの注射部位の局所反応(92.7%)と易刺激性などの全身反応(70.6%)である。重大な副反応としてはショック、アナフィラキシー、血小板減少性紫斑病、脳症、けいれんが挙げられている。