2014年5月23日、アジルサルタンアムロジピンベシル酸塩配合錠(商品名ザクラス配合錠LD、同配合錠HD)、バルサルタンシルニジピン配合錠(商品名アテディオ配合錠)が薬価収載された。両薬剤とも3月24日に製造販売承認を取得しており、アテディオは薬価収載と同時に発売されている。適応は高血圧症で、1日1回1錠を経口投与する。

 高血圧症は世界で最も患者が多い病気であり、日本でも約4300万人の患者がいるといわれている。国内外の高血圧治療ガイドラインでは食生活の改善とともに薬物治療が高血圧治療の中心となっており、特に近年、高血圧症には複数の成因が存在することから、作用機序の異なる薬剤を組み合わせた併用療法が推奨されている。中でもアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬やアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)など、昇圧に深く関与しているレニン・アンジオテンシン系(RAS)を強く抑制する薬剤と、Caチャネル拮抗作用を有するCa拮抗薬の併用は、優れた降圧効果を示すことから年々使用頻度が高まっている。

 今回臨床使用されることになった2薬剤は、共にARBとCa拮抗薬の配合製剤である。今までにオルメサルタン・アゼルニジピン配合製剤(商品名レザルタス)、バルサルタン・アムロジピン配合製剤(商品名エックスフォージ)、カンデサルタン・アムロジピン配合製剤(商品名ユニシア)、テルミサルタン・アムロジピン配合製剤(商品名ミカムロ)、イルベサルタン・アムロジピン配合製剤(商品名アイミクス)の5製剤が臨床使用されている。

 ザクラスは、血中半減期が長いことで24時間降圧効果を発揮するARBのアジルサルタン20mg(商品名アジルバ)と持続的Ca拮抗薬のアムロジピン(商品名アムロジン、ノルバスク他)を組み合わせた配合製剤である。アムロジピンはLD配合錠に2.5mg、HD配合錠に5mg配合されている。

 一方アテディオは、アンジオテンシンII受容体と持続的に結合することで長時間降圧効果を発揮するARBのバルサルタン80mg(商品名ディオバン他)と、心拍数上昇やストレス性昇圧など交感神経の活性化を抑制するCa拮抗薬のシルニジピン10mg(商品名アテレック他)を組み合わせた配合製剤である。

 
 薬剤使用に際しては、承認時までの臨床試験において、単剤の添付文書に記載がある副作用以外に新たな副作用は認められなかったものの、使用開始前に最新の添付文書を確認することが肝要である。また、他の降圧薬の配合剤と同様に、「本薬を高血圧治療の第一選択薬として使用しないこと」とされているので注意したい。