2013年9月20日、喘息治療薬のフルチカゾンプロピオン酸エステル・ホルモテロールフマル酸塩水和物配合剤(商品名フルティフォーム50エアゾール、同125エアゾール)が製造承認を取得した。適応は「気管支喘息(吸入ステロイド薬及び長時間作用型吸入β2刺激薬の併用が必要な場合)」で、通常は50エアゾールを1日2回(1回2吸入)投与し、症状に応じて125エアゾールを1日2回(1回2〜4吸入)を投与する。

 フルティフォームは、長時間作用型吸入β2刺激薬のホルモテロールフマル酸塩水和物(商品名オーキシス)と、吸入ステロイド薬のフルチカゾンプロピオン酸エステル(商品名フルタイド他)を配合した定量噴霧式エアゾール製剤(pMDI)である。

 ホルモテロールは、吸入すると短時間作用型β2刺激薬と同程度に速やかに薬効を発揮し、少なくとも12時間、その効果が持続するのが特徴である。フルティフォームは、ステロイドの抗炎症効果と、β2刺激薬による気道狭窄改善効果とを併せ持ち、優れた呼吸機能改善効果を示すことが期待できる。海外では、2012年7月にドイツ及びキプロスで承認されて以降、2013年6月現在、世界22カ国で承認されて10カ国で臨床使用されている。

 『喘息予防・管理ガイドライン2012』(日本アレルギー学会)では、吸入ステロイドと長時間作用型吸入β2刺激薬の配合製剤は「治療ステップ2」(重症度分類「軽症持続型」相当)以上に使用することを推奨している。

 吸入ステロイドと長時間作用型吸入β2刺激薬を配合した製剤としては、既にフルチカゾン・サルメテロール(商品名アドエア)、ブデソニド・ホルモテロール(商品名シムビコート)が臨床使用されている。またフルティフォームと同時に、フルチカゾン・ビランテロール(商品名レルベア)も製造承認を取得している。

 薬剤使用に際しては、承認時までの国内臨床試験で何らかの副作用(臨床検査値異常を含む)が21.4%認められていることに十分注意する必要がある。主な副作用としては、嗄声(5.3%)、血中クレアチンホスホキナーゼ増加(2.1%)、動悸・喘息(各1.3%)、口内炎・咽頭炎(1.1%)であり、重大な副作用としては、ショック、アナフィラキシー、重篤な血清カリウム値低下、肺炎が報告されている。

 なお、フルティフォームは、50エアゾール、125エアゾールともに、「56吸入用」と「120吸入用」の2種類が製造承認を得ているが、120吸入用は新医薬品の投与期間制限を超えるため、当面は56吸入用のみの販売になる見込みである。