2013年8月27日、女性ホルモン製剤のノルエチステロン・エチニルエストラジオール配合薬(商品名ルナベル配合錠ULD)が薬価収載された。本薬は、既に6月28日に製造承認を取得しており、9月中には発売される見込みである。適応は「月経困難症」で、用法・用量は「1日1錠、毎日一定時間に21日間経口投与し、その後7日間休薬する」となっている。

 月経困難症は、月経期間中に月経に随伴して起こる下腹痛、腰痛、腹部膨満感、悪心、頭痛、脱力感などの病的症状である。月経困難症は、子宮内膜症など骨盤内に器質性病変のある「器質性月経困難症」(続発性月経困難症)と、子宮内膜に増加したプロスタグランジンの関与が考えられる「機能性月経困難症」(原発性月経困難症)に大別される。

 月経困難症の治療には、従来から女性ホルモンの中用量製剤(商品名ソフィア、プラノバール、ルテジオンなど)が使用されており、2008年7月からは低用量のノルエチステロン(NET:黄体ホルモン)とエチニルエストラジオール(EE:卵胞ホルモン)を配合したルナベル配合錠の使用も可能になっている。ルナベル配合錠の適応は、当初は「子宮内膜症に伴う月経困難症」だったが、2010年12月からは「機能性月経困難症」が適応となっている。

 今回承認・薬価収載されたルナベル配合錠ULDは、これまでのルナベル配合錠と、1錠中のNETの量が同じ(1mg)で、EEの量が異なる製剤である。具体的には、EEが0.035mg/錠から0.02mg/錠に減量されている。なお、配合錠ULDの発売に伴い、従来のルナベル配合錠は「ルナベル配合錠LD」に名称が変更され、適応も配合錠ULDに合わせる形で「月経困難症」に変更されている。

 ルナベル配合錠ULDは、日本で発売されているEE含有製剤の中で、EEの含有量が最も少ない薬剤となる。EEの減量により、女性ホルモン製剤による血栓症、乳癌などの重篤な副作用発現がさらに軽減できることが期待されている。ただし配合錠ULDは、配合錠LDと比較して不正性器出血の発現率が高いことが明らかになっている。配合錠ULDの発売後は、症状や治療目標に応じて、配合錠ULDと配合錠LDの2規格を使い分けることになろう。

 配合錠ULDの臨床試験では、94.9%に何らかの副作用が認められている。主な副作用は、不正性器出血(81.1%)、希発月経(35.8%)、頭痛(17.3%)、悪心(12.2%)、月経過多(11.8%)、過小月経(11.4%)、頻発月経(11.0%)、乳房不快感(6.3%)、下腹部痛(5.9%)などであり、重大な副作用としては血栓症、アナフィラキシーが報告されている。