2012年6月29日、慢性便秘症治療薬のルビプロストン(商品名アミティーザカプセル24μg)が製造承認を取得した。適応は「慢性便秘症(器質的疾患による便秘を除く)」で、用法・用量は「1回24μg、1日2回(朝食後及び夕食後)に経口投与」となっている。

 腹痛、直腸残便感、腹部膨満感などを主症状とする便秘は、発症経過から「急性便秘」「慢性便秘」に大別され、さらに原因や病態により「器質性便秘」「機能性便秘」等に分類される。具体的には、排便回数の減少と排便困難の状態が6カ月以上持続する場合に、慢性便秘症と分類される。

 これら便秘症に対しては、食生活の改善を含めた生活習慣改善と並行して、センノシド(商品名プルゼニドほか)などの刺激性下剤や、酸化マグネシウムなどの塩類下剤などを使った薬物治療が行われている。しかし、これらの薬剤を使った治療では、長期連用による習慣性や高マグネシウム血症の発症リスクなど、問題も多かった。

 今回承認されたルビプロストンは、小腸の細胞に発現するtype-2クロライドイオンチャネル(ClC-2クロライドイオンチャネル)の局所性活性化物質である。小腸のクロライドチャネルを活性化することで腸管内への腸液の分泌を上げ、便の水分含有量を増やして柔軟化し、腸管内輸送を高め、排便を促進させる。

 国内外の臨床試験では、慢性特発性便秘症に対する有効性や安全性が確認されている。海外においては、2006年1月に米国で「慢性特発性便秘症」の適応で、2009年11月にはスイスでも同じ適応で承認されている。また米国では2008年4月に「便秘型過敏性腸症候群」の適応が8μg製剤(国内未承認)で承認されている。

 使用に際しては、消化管閉塞などを示唆する症状がないかを事前に確認する必要がある。臨床試験では、薬理作用に基づく胃腸症状が多く認められているものの、重度の事象は少なく、症状に応じて適宜減量・休薬を行うことで対処が可能とされている。

 このほかに海外では、頻度は低いものの、呼吸困難や息詰まりといった有害事象が認められている。これら有害事象は、初回投与後1時間以内に発現し、症状の多くの場合は3時間以内に改善するものの、再投与で再発することが確認されている。特に初回投与時は、十分な注意が必要である。