2012年6月29日、抗リウマチ薬イグラチモド(商品名ケアラム錠25mg、コルベット錠25mg)が製造承認を取得した。適応は「関節リウマチ」で、用法・用量は「1回25mg、1日1回朝食後に4週間以上経口投与し、それ以降、1回25mg、1日2回(朝食後、夕食後)に増量」となっている。

 関節リウマチ(RA)の治療では、骨・軟骨破壊を極力抑制して、関節機能およびADL(日常生活動作)を維持すること、さらには生命予後を改善することが目標となる。治療薬としては、発症早期からメトトレキサート(MTX)などの免疫異常をコントロールする薬剤、すなわち「疾患修飾性抗リウマチ薬」(DMARDs)を使用し、非ステロイド系消炎鎮痛薬(NSAIDs)および少量ステロイドを補助的に用いることが基本となっている。そして、これらDMARDsの治療で効果不十分な場合には、インフリキシマブ(商品名レミケード)などの生物学的製剤が用いられる。

 今回、承認されたイグラチモドは、日本で創出された新規のDMARDsである。化学構造上、既存の抗リウマチ薬とは異なる「クロモン骨格」を有する。本薬剤は、in vitroで、RAとの関連性が示唆される免疫グロブリン及び腫瘍壊死因子(TNFα)やインターロイキン(IL)-1β、IL-6等の炎症性サイトカインの産生を抑制することが確認されている。また、分子レベルでの作用機序は十分には解明されていないものの、転写因子NFκBの活性化を阻害する作用に関与していることが示唆されている。

 これまでの臨床試験では、単剤投与で、プラセボに対する優越性及びサラゾスルファピリジン(商品名アザルフィジンENほか)に対する非劣性が認められている。また、RAの標準治療薬であるメトトレキサートで効果不十分な患者を対象としたメトトレキサートとの併用試験では、イグラチモドの併用により有意な改善を示したことが確認されている。経口抗リウマチ薬のうち、メトトレキサートとの併用における有効性のエビデンスが認められた、国内初の薬剤である。

 イグラチモドは、これまでの臨床試験で、何らかの副作用(臨床検査値異常を含む)が57.89%に認められている。主な副作用は、ALT増加(18.55%)、AST増加(16.54%)、γ-GTP増加(15.72%)、Al-P増加(14.91%)などであり、重大な副作用としては、肝機能障害(0.49%)、黄疸(0.10%)、汎血球減少症・白血球減少(各0.10%)、消化性潰瘍(0.68%)、間質性肺炎(0.29%)、感染症(0.19%)が確認されている。