2012年1月18日、ビスホスホネート製剤であるアレンドロ酸ナトリウム水和物の注射製剤(商品名ボナロン点滴静注用バッグ900μg)が製造承認を取得した。適応は「骨粗鬆症」で、4週に1回、30分以上かけて点滴静注する。アレンドロン酸ナトリウムは、既に経口剤(錠剤)として、1日1回製剤(2001年8月発売)と週1回製剤(2006年9月発売)が臨床使用されている。

 骨粗鬆症とは、「加齢等により骨吸収と骨形成のバランスが崩れ、相対的に骨吸収が優位になったことで骨量の減少が起こり、更に骨微細構造の変化により骨強度が低下することで、骨折が起こりやすくなる疾患」である。特に高齢者においては骨折が寝たきりに直結し、患者のQOL低下などにつながることから、早期治療(薬物治療など)が必要不可欠となっている。

 骨粗鬆症の治療薬としては、カルシトニン製剤、ビスホスホネート製剤、活性型ビタミンD3製剤、女性ホルモン製剤、選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)、ヒト甲状腺ホルモン(PTH)製剤、イプリフラボン製剤、蛋白同化ホルモン製剤などが使用されている。この中で、国内のガイドラインでは、女性ホルモン製剤(結合型エストロゲン)、ビスホスホネート製剤、SERM、PTH製剤などが強く推奨されている。

 今回、承認されたアレンドロ酸ナトリウム水和物の注射製剤は、骨粗鬆症に適応を有するビスホスホネート製剤では初となる点滴静注製剤である。経口製剤では、投与後30分は横になってはいけなかったり、服用前後は水を除く飲食並びに他の薬剤の経口摂取を避けるといった制限があるが、注射剤にはそうした制限がないことが利点である。また臨床試験では、既存の週1回製剤との比較で非劣性も確認されている。医療機関で30分以上をかけて点滴静脈内投与を受ける必要があるが、4週間に1回なので、患者負担はさほど大きくないともいえる。

 承認時までの臨床試験では、何らかの副作用(臨床検査値異常を含む)が17.2%に認められている。主な副作用は背部痛(2.4%)、筋肉痛(1.5%)などであり、重大な副作用として肝機能障害、黄疸、低Ca血症、中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、顎骨壊死・顎骨骨髄炎、大腿骨転子及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折に、注意が喚起されている。