2012年1月18日、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)のアジルサルタン(商品名アジルバ錠20mg、同錠40mg)が製造承認を取得した。適応は「高血圧症」であり、用法・用量は「成人に1日1回20mg、最大1日40mgまで」となっている。

 ARBは、アンジオテンシンII(AII)受容体に競合的に拮抗し、生体内昇圧物質であるAIIの作用を抑制することで、降圧作用を発揮する薬剤である。またARBは、血管収縮や心筋細胞の肥大をもたらすタイプ1(AT1受容体)に選択的に作用するため、臓器保護作用に優れるとされ、このことは国内外の数多くの大規模臨床試験で確認されている。

表 ARB一覧

 こうした点が評価され、ARBは、高血圧症治療の中心的薬剤として近年、使用頻度や使用量が多くなってきている。現在、日本で使用されているARBは6種類で、今回承認されたアジルサルタンは7番目のARBとなる(表)。

 アジルサルタンは、これまでの臨床試験により、従来のARBよりも高い降圧効果を持つものと期待されている。実際、軽症及び中等症の高血圧患者を対象としたアジルサルタンの臨床試験では、同じARBであるカンデサルタン(商品名ブロプレス)と比較して、統計学上有意に高い降圧効果があり、安全性・忍容性は同等であったことが確認されている。

 海外では、2011年2月に米国でアジルサルタンのプロドラッグ体(アジルサルタン メドキソミル)が承認されているものの、アジルサルタンとしては今回の日本での承認が世界で最初である。

 アジルサルタンは、承認時までの国内の臨床試験で、副作用(臨床検査値の異常を含む)が10.4%に認められている。重大な副作用としては、血管浮腫、ショック・失神・意識消失、急性腎不全、高カリウム血症に注意が必要である。