2012年1月18日、経口弱毒生ロタウイルスワクチン(商品名ロタテック内用液)が製造承認を取得した。適応は「ロタウイルスによる胃腸炎の予防」であり、用法・用量は「乳児に通常、4週間以上の間隔をおいて3回接種し、接種量は毎回2mL」となっている。本薬は、2011年7月に承認されたロタリックスに次いで2番目となるロタウイルスワクチンである。

 ロタウイルスは、世界中で乳幼児の急性重症胃腸炎の主な原因となっている。衛生状態のよい先進国においても、5歳未満の乳児下痢症の原因の多くはロタウイルスだとされている。日本では、6歳未満の小児のうち年間約80万人(100人年あたり11人)がロタウイルス胃腸炎で外来を受診し、5歳未満の7800人(最大15人に1人)が入院している。その年齢分布のピークは、生後12カ月から24カ月未満といわれている。

 日本でのロタウイルス胃腸炎は、毎年冬から春にかけて流行が認められるが、ウイルスの感染力が強いことから手洗いや消毒では完全に予防はできない。生後3カ月までは母親からの免疫によって感染を起こしにくく、感染しても症状は軽いが、生後3カ月以降に初めて感染すると重症化しやすい。このことからWHO(世界保健機関)は、重症化予防には早期のワクチン接種が有効であるとして、定期接種化を推奨している。

 今回、承認されたロタテックは、先行して発売されているロタリックスが単価の弱毒生ロタウイルス株からなる単価ワクチンであるのに対し、ロタウイルス胃腸炎発症原因の約90%を占める5つの異なる株を含んだ5価ワクチンである。一般にロタウイルス胃腸炎は、異なる株のロタウイルスに繰り返し感染するため、多価ワクチンであることは有用である。国内外の臨床試験では、重度のロタウイルス胃腸炎に対する高い予防効果、入院及び救急外来受診数の抑制効果、安全性が確認されている。2006年に米国で承認されて以降、2011年12月現在、ロタテックは世界100カ国以上の国と地域で承認されている。

 ただしロタテックは、ロタリックスと同様に、保険が適用できない。また、承認時までの国内臨床試験では、本薬接種後14日間で14.5%に副反応が認められているので注意したい。主な副作用としては、下痢(5.5%)、嘔吐(4.2%)、胃腸炎(3.4%)、発熱(1.4%)が報告されている。