2011年11月25日、精神神経用薬のモダフィニル(商品名モディオダール錠100咫砲某靴燭陛応症が追加された。これまでの適応は「ナルコレプシー」のみだったが、これに「持続陽圧呼吸(CPAP)療法等による気道閉塞に対する治療を実施中の閉塞性睡眠時無呼吸症候群」が新たに加わった。

 閉塞性睡眠時無呼吸症候群OSAS)は、睡眠中に上気道が閉塞し、無呼吸や低呼吸を生じる病態である。上気道が塞がることで睡眠中に窒息状態が繰り返され、代償性の覚醒反応が起こって睡眠が浅くなったり、起床時の頭痛・倦怠感などが生じる。さらに症状が進むと、日中に過度の眠気を生じるなど、日常生活に支障を生じるようになる。

 OSASの治療では、睡眠中の気道閉塞を防ぐためにCPAPなどが用いられるが、一方で、CPAPが適切に行われているにも関わらず、日中の過度の眠気が残存する症例も少なからず認められていた。日本では、アセタゾラミド(商品名ダイアモックスほか)が睡眠時無呼吸症候群の治療に使用されているが、OSASに伴う日中の過度の眠気に対する治療薬はなかった。

 モダフィニルは、日中の耐え難い眠気を特徴とする睡眠障害である「ナルコレプシー」を適応に、2007年3月から臨床使用されている薬剤である。モダフィニルの詳細な作用機序はいまだ不明であるが、動物実験などでは、視床下部及びその近傍における神経細胞の活性化、GABA遊離抑制作用及びヒスタミン遊離作用が確認されている。海外では、世界30カ国以上で承認されており、アメリカなど7カ国では「OSASに伴う日中の眠気」にも適応が認められている。ただし欧州では、モダフィニルの適応症について再評価が行われ、ナルコレプシー以外の適応症におけるリスク・ベネフィットバランスが明確でない、との理由から、2011年1月にナルコレプシーのみの適応症となっている。

 ナルコレプシーまたはOSAS患者を対象とした国内臨床試験では、何らかの副作用(臨床検査値異常を含む)が59.1%に認められている。主な副作用は、頭痛(21.5%)、口渇(11.7%)、不眠(9.1%)、動悸(5.8%)などであった。また、重大な副作用として、中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑、薬剤性過敏症症候群、ショック、アナフィラキシー様症状が認められている。

 なお、今回追加された適応に関しては、添付文書の「効能・効果に関連する使用上の注意」の欄にも記載されているように、「閉塞性睡眠時無呼吸症候群と診断され、CPAP療法等の気道閉塞に対する治療が3カ月以上適切に行われているにもかかわらず、日中の過度の眠気が残存する患者に対し、眠気の原因となる他の疾患との鑑別診断を行った上で投与すること」という条件が付されているので注意したい。