2011年11月25日、ドライアイ治療薬のレバミピド点眼薬(商品名ムコスタ点眼液UD2%)が薬価収載された。本薬は、既に9月26日に製造承認を取得しており、2012年1月5日に発売される見込みである。適応は「ドライアイ」だが、使用できるのは「涙液異常に伴う角結膜上皮障害が認められ、ドライアイと診断された患者のみ」。1回1滴、1日4回点眼する。なお、レバミピドの経口製剤(商品名ムコスタ錠)は、1990年に胃炎・胃潰瘍治療薬として発売され、臨床現場で広く使用されている。

 ドライアイは、眼の不快感や視機能異常を伴う慢性疾患であり、涙液異常および角結膜上皮障害を伴う。眼が乾く、ゴロゴロするという不快感程度の症状から始まり、悪化すると日常生活にも支障を来す。近年、コンピュータ作業の増加、エアコンなどによる室内乾燥、コンタクトレンズや屈折矯正手術の普及などにより、ドライアイ患者が増えているとされ、日本では約800万人の患者がいると推定されている。

 現時点では、ドライアイの根本的治療法はなく、涙液分泌量低下などを補う点眼薬による対症療法が中心となっている。具体的には、従来からヒアルロン酸ナトリウム点眼薬(商品名ヒアレイン)や人工涙液が用いられているほか、2010年12月には、細胞内カルシウムイオン濃度を上昇させ、水分およびムチン分泌を促進させるP2Y2受容体作動薬のジクアホソルナトリウム(商品名ジクアス点眼液3%)が発売されている。

 レバミピドの経口剤では、胃粘液(ムチン)増加作用が知られており、胃炎・胃潰瘍治療では防御因子増強薬として広く臨床使用されている。今回承認された点眼薬では、非臨床試験において、結膜および角膜でのムチン産生を促進することが確認されている。また臨床試験では、角膜および結膜上皮障害改善効果とともに、自覚症状改善効果も示されており、長期試験での有効性の維持や、安全性も確認されている。なお、1月に発売される製品は、水性懸濁の二次保存剤を使用していない無菌ディスポーザブルタイプのユニットドーズ(1回使い切りタイプ)となっている。

 レバミピド点眼液では、これまでの臨床試験で24.3%に臨床検査値異常を含む何らかの副作用が認められている。主な副作用として、苦味(15.7%)、眼刺激感(2.5%)、眼そう痒感(2.2%)、霧視(1.2%)などが報告されている。

【訂正】2011.12.8に以下の訂正をしました。
・第1パラグラフに「1回4滴、1日4回点眼する」とありましたが、正しくは「1回1滴、1日4回点眼する」でした。