2011年9月26日、クリオピリン関連周期性症候群治療薬のカナキヌマブ(商品名イラリス皮下注用150mg)が製造承認を取得した。適応は、「クリオピリン関連周期性症候群(家族性寒冷自己炎症症候群、マックス・ウェルズ症候群、新生児期発症多臓器系炎症性疾患)」であり、1回2mg/kg(体重40kg以下)もしくは1回150mg(体重40kg超過)を皮下注する。

 クリオピリン関連周期性症候群CAPS)とは、ヒトインターロイキン(IL)-1βが過剰に産生されることで、炎症反応などが引き起こされる先天性の慢性自己炎症症候群である。生後すぐあるいは幼児期より発症し、生涯を通じて、発熱、関節痛、蕁麻疹様発疹、頭痛、疲労感、結膜炎などの様々な症状が繰り返され、重症例では、聴覚障害や視覚障害、骨や関節の変形、腎障害などを引き起こす場合もある。

 CAPSは、世界的には100万人に1人の頻度で発症するとされている。極めてまれな疾患であることから、日本ではガイドラインもなく、確定診断に至らない患者も多いと見られるが、日本での患者数は30人未満と推定されている。CAPSの治療法はこれまで確立されておらず、対症療法しか手立てがなかった。

 今回、承認されたカナキヌマブは、IL-1βに対するヒト免疫グロブリンG1(IgG1)モノクローナル抗体である。IL-1βと特異的に結合することにより、IL-1βが受容体と結合することを阻害し、CAPSの炎症症状を抑制する。国内の臨床試験では、完全寛解した患者が、投与24週以内で94.7%、投与48週以内では100%と高い有効性が認められている。海外では、米国など50カ国の国と地域で承認されており、21の国と地域で発売されている。日本では、2010年8月に希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)に指定されていた。

 カナキヌマブでは、臨床試験において、63.2%に何らかの副作用が認められている。主な副作用は、鼻咽頭炎(15.3%)、口内炎(10.5%)であり、関連性が明確ではないものの、重大な副作用として敗血症などの重篤な感染症が報告されているので注意が必要である。