2011年1月21日、速効型インスリン分泌促進薬レパグリニド(商品名シュアポスト錠0.25mg、同錠0.5mg)が製造承認を取得した。適応は「2型糖尿病における食後血糖推移の改善」だが、(1)食事療法・運動療法のみ、(2)食事療法・運動療法に加えてα-グルコシダーゼ阻害薬を使用──のいずれかで十分な効果が得られなかった場合にのみ使用できる。1日3回、毎食食前に投与する薬剤であり、用量は「成人に1回0.25mgより開始し、維持用量として1回0.25〜0.5mgを適宜増減し、1回1mgまで増量可」となっている。

 糖尿病の治療には、食事療法や運動療法などの生活習慣の改善が必須であり、その上で薬物(経口糖尿病薬)を用いた治療が行われる。2型糖尿病の治療薬としては、従来からSU薬やビグアナイド薬などが使用されてきたが、ここ10年ほどでα-グルコシダーゼ阻害薬(α-GI)、速効型インスリン分泌促進薬、チアゾリジン系薬などが承認され、使用されている。さらに最近は、従来の経口糖尿病薬とは作用機序が全く異なるインクレチン関連薬も使用されるようになっている。

 今回承認されたレパグリニドは、ナテグリニド(商品名スターシス、ファスティック)、ミチグリニドカルシウム水和物(商品名グルファスト)に次ぐ、3成分目となる速効型インスリン分泌改善薬である。膵臓のβ細胞にあるSU受容体に作用して、食後のインスリン分泌を速やかに促進する。一般に速効型インスリン分泌改善薬は、SU薬よりも作用時間が短く、効果の消失も速いのが特徴である。

 レパグリニドに関しては、2型糖尿病患者を対象とした臨床試験で、単独療法及びα-GIとの併用療法における有効性や安全性が確認されている。また、類薬のナテグリニドに比べてインスリン分泌促進作用が長時間持続し、HbA1Cや空腹時血糖値が有意に改善したとの報告もある。

 レパグリニドの使用に当たっては、従来の速効型インスリン分泌改善薬と同様に、相互作用や副作用発現などに十分留意する必要がある。副作用に関しては、承認時までの臨床試験で35.5%に何らかの副作用(臨床検査値異常を含む)が認められている。主な副作用は、低血糖・低血糖症状(19.0%)、めまい・ふらつき(3.5%)、振戦(3.3%)、空腹感(2.3%)等であり、重大な副作用としては、低血糖、肝機能障害、心筋梗塞が報告されているので十分に注意する必要がある。