2011年1月21日、糖尿病治療薬のピオグリタゾン塩酸塩/グリメピリド塩酸塩配合錠(商品名ソニアス配合錠LD、同配合錠HD)が製造承認を取得した。本薬は、チアゾリジン系薬であるピオグリタゾンと、スルホニルウレア(SU)薬のグリメピリドの配合製剤であり、発売された製剤は低用量のLD製剤(1錠中ピオグリタゾン15mg、グリメピリド1mg含量)と、高用量のHD製剤(1錠中ピオグリタゾン30mg、グリメピリド3mg含量)の2規格である。適応は「2型糖尿病(ピオグリタゾン及びグリメピリドの併用による治療が適切と判断される症例に限定)」で、用法・用量は「成人にLD錠又はHD錠1錠を1日1回朝食前又は朝食後投与」となっている。

 第三世代のSU薬に位置付けられるグリメピリド(商品名アマリール他)は、既存の多くのSU系薬よりも膵β細胞からのインスリン分泌促進作用は弱いものの、肝臓、筋・脂肪組織でのインスリン感受性改善作用を併せ持つのが特徴である。一方、ピオグリタゾン(商品名アクトス)は、脂肪細胞の核内転移調節因子であるPPARγのアゴニストであり、最終的にインスリン抵抗性を改善する作用を有する。他の経口糖尿病薬で十分に血糖がコントロールできない場合に、それらの薬としばしば併用される。

 この2剤を配合したソニアスは、糖尿病治療薬としてはメタクト(ピオグリタゾン塩酸塩/メトホルミン塩酸塩配合錠)に次ぐ、2番目となる配合剤である。これら配合剤は、1日1回1錠の服用で済むことから、複数の薬剤を服用しなければいけない患者にとっては、服薬コンプライアンス向上に有効である。

 なお、ソニアスとメタクトは、どちらもLDとHDの2規格が提供されているが、配合のバリエーションが異なるので注意が必要である。メタクトは、HDでもLDでもメトホルミンの含量が一定で、ピオグリタゾンの量のみに差がある(LD:15mg、HD:30mg)。これに対しソニアスでは、ピオグリタゾン(LD:15mg、HD:30mg)に加えて、グリメピリド(LD:1mg、HD:3mg)にも含量に差がある。

 ソニアスは、メタクトと同様、「2型糖尿病の第一選択薬として用いないこと」という文言が添付文書に記載される見込みである。また、承認時までの臨床試験では24.2%に何らかの副作用(臨床検査値異常を含む)が認められている。報告されている主な副作用は、浮腫、体重増加等だが、これらを含め、それぞれの成分で報告のある副作用にも十分な注意が必要である。

 さらにピオグリタゾンとグリメピリドでは、これまでに重大な副作用として、心不全の増悪あるいは悪化、低血糖(警告欄にも記載あり)、循環血漿量の増加による浮腫、肝機能障害、黄疸、溶血性貧血、無顆粒球症、汎血球減少、横紋筋融解症、胃潰瘍の再燃が報告されているので、使用に当たっては、これらについても十分に注意したい。