2010年10月27日、経口血小板増加薬のエルトロンボパグ オラミン(商品名:レボレード錠12.5mg、同錠25mg)が製造承認を取得した。適応は、「慢性特発性血小板減少性紫斑病」であり、1日1回、食事の前後2時間を避けて空腹時に経口投与する。

 特発性血小板減少性紫斑病(ITP)は、自己抗体による血小板の破壊亢進および血小板産生の抑制により、血小板減少をきたす後天性の自己免疫疾患である。その発症メカニズムの詳細は、よくわかっていない

 主な症状は、皮膚や粘膜における出血傾向で、皮下出血(紫斑、点状出血など)のほか、鼻出血、歯肉出血、月経過多などが認められ、重篤な出血として脳出血、消化管出血、口腔粘膜出血、血尿、喀血、網膜出血などが起こることもある。推定発症または診断から6カ月以内に治癒する「急性型」は小児に多く、6カ月以上遷延する「慢性型」は成人に多い傾向がある。2006年の厚生労働省の集計では、推定ITP患者発生数は全国に1万9278人と推定されている。

 ITPの治療は、ステロイド薬、免疫グロブリンなどによる薬物療法や、脾臓摘出などが行われてきたが、いずれの治療法も有効性や安全性の面などで潜在的な欠点を有していた。

 今回、承認されたエルトロンボパグ オラミンは、世界初となる経口剤の低分子トロンボポエチン受容体(TPO−R)作動薬である。エルトロンボパグは、TPO−Rとの特異的な相互作用を介して、トロンボポエチン(TPO)のシグナル伝達経路の一部を活性化することにより、骨髄前駆細胞から巨核球に至る過程における細胞の増殖及び分化を促進させ、結果として、血小板数の増加をもたらす。海外では、2008年11月に米国、2010年3月に欧州で承認されている。

 国内臨床試験では、投与した23症例中、48%に何らかの副作用が認められており、その主なものは、疲労、ALT増加、血小板数増加、低カリウム血症だった。また、この23例のうち19症例が、その後、国内長期継続投与試験に移行したが、この試験における副作用発現率は26%であり、その主なものは白内障であったと報告されている。