2010年4月16日、緑内障・高眼圧治療薬の「デュオトラバ配合点眼液」が製造承認を取得した。本薬は、プロスタグランジンF2α(PGF2α)誘導体のトラボプロスト(商品名:トラバタンズ)と、β遮断薬のチモロールマレイン酸塩(商品名:チモプトール、リズモンなど)とを配合した点眼剤である。用法・用量は「1回1滴、1日1回点眼」である。

 今年に入ってから、緑内障・高眼圧治療領域では、薬理作用の異なる2種類の成分を配合した点眼剤が登場し始めている。デュオトラバ配合点眼液と同じ「PGF2α誘導体+β遮断薬」を配合した点眼剤としては、今年1月に承認され、4月に発売された「ザラカム配合点眼液」(一般名:ラタノプロスト・チモロールマレイン酸塩)がある。また、同じ4月16日には、炭酸脱水酵素阻害薬のドルゾラミドと、チモロールとを配合した「コソプト配合点眼液」も製造承認されている。

 こうした配合点眼剤は、主にコンプライアンスの向上を目的に開発されている。緑内障治療においては、1剤だけの点眼剤のみの投与で長期間眼圧をコントロールすることには限界があり、2剤以上を併用する症例も多い。だが、点眼剤を2剤以上併用する場合には、続けて点眼すると涙嚢から薬液があふれ出してしまうことから、点眼間隔を5分以上空けることが必要とされ、その結果、2剤目の差し忘れなどを招き、コンプライアンス低下の原因になっていた。その点、配合剤であれば、差し忘れが生じないため、コンプライアンス向上が期待され、患者の利便性も向上するのである。

 今回、製造承認されたデュオトラバでは、1日1回の点眼で、1年間にわたり安定した眼圧降下作用を示したことが確認されている。また本薬は、室温保存が可能であるとともに、防腐剤のベンザルコニウム塩化物を含有しないため、添加剤による角膜上皮への障害や結膜への悪影響などがない点が特徴である。

 なお、国際共同臨床試験結果では、日本人患者で11.4%に何らかの副作用が発現しており、主な副作用は、眼充血(9.1%)、眼刺激・虹彩炎(各2.3%)であった。また、配合されている成分で発現が報告されている重大な副作用としては、虹彩色素沈着、眼類天疱瘡、気管支痙攣、呼吸困難、心ブロック、うっ血性心不全、脳虚血、心停止、脳血管障害、全身性エリテマトーデスなどがある。