2010年1月20日、高血圧治療薬のバルサルタン・アムロジピン配合製剤(商品名:エックスフォージ配合錠)が製造承認を取得した。同剤は、従来から高血圧症治療に使用されているアンジオテンシンII受容体拮抗薬ARB)のバルサルタン(商品名:ディオバン)とカルシウム拮抗薬アムロジピンベシル酸塩(商品名:ノルバスクアムロジンなど)との配合製剤である。

 近年、高血圧治療では、作用機序の異なる薬剤を組み合わせた併用療法が推奨されている。中でも、レニンアンジオテンシン系(RAS)を強く抑制するアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬やARB薬剤と、Caチャネル拮抗作用を有するカルシウム拮抗薬の併用が、優れた降圧効果を示すことから、使用される頻度も高くなってきている。

 今回承認されたエックスフォージも、ARBのバルサルタン80mgとカルシウム拮抗薬のアムロジピン5mgとを配合した製剤である。配合された2剤による強力かつ持続的な降圧効果を有するとともに、服薬アドヒアランス向上にも貢献できる製剤として期待されている。なお、エックスフォージの承認と同日に、同じ、ARB/カルシウム拮抗薬の配合製剤(商品名:レザルタス)も承認されている。

 エックスフォージは、海外では、2006年にスイスで承認されて以降、欧米など世界95カ国以上で使用されており、米国では初期治療薬としても承認されている。今回、日本では、前述の1種類(バルサルタン80mg+アムロジピン5mg)のみが承認されたが、欧米では、バルサルタン80mg、160md、320mgと、アムロジピン5mg、10mgとそれぞれを組み合わせた、様々なバリエーションの配合剤が発売されている。

 国内の臨床試験では、自他覚的副作用が9.6%、臨床検査値異常変動が4.7%に認められている。主な副作用は、めまい(1.1%)、高脂血症(0.6%)、高尿酸血症及び発疹(それぞれ0.5%)であり、主な臨床検査値異常はγ-GTP(1.3%)、CK(CPK)上昇(0.8%)、ALT上昇(0.7%)などである。重大な副作用としては、血管浮腫、肝炎・肝機能障害、黄疸、腎不全、高カリウム血症、ショック・失神・意識消失、無顆粒球症・白血球減少・血小板減少、間質性肺炎、低血糖、房室ブロックなどが報告されている。なお、ほかの降圧薬の配合剤と同様に、「本薬を高血圧治療の第一選択薬として使用しないこと」とされているので注意したい。