2009年1月21日、骨粗鬆症治療薬のミノドロン酸水和物(商品名:リカルボン錠1mg、ボノテオ錠1mg)が製造承認を取得した。ミノドロン酸は、骨粗鬆症に適応のある経口ビスホスホネート製剤としては、国内4成分目となる。1日1回1錠を起床時に服用するタイプの製剤で、服用後30分は、横にならず、水以外のものは口にしない、といった服用上の注意点は、従来製剤と同様である。

 骨粗鬆症は、「骨強度の低下を特徴とし、骨折のリスクが増大しやすくなる骨格疾患」と定義されている。現在、国内での骨粗鬆症患者数は1000万人以上と推定されており、その数は高齢者の急増と相まって年々増加傾向にある。

 臨床現場では、学会が作成したガイドライン「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2006」にそった治療が行われている。薬物治療では、治療効果(骨折予防効果)が明らかな、ビスホスホネート製剤と選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)のラロキシフェン塩酸塩(商品名:エビスタ錠)が中心的に使用されている。

 中でもビスホスホネート製剤は、骨中のハイドロアパタイトに吸着し、破骨細胞のアポトーシスを誘導することで骨吸収を抑える薬剤で、骨粗鬆症に対する高い治療効果を発揮する。現在、骨粗鬆症に適応のある経口ビスホスホネート製剤としては、エチドロン酸二ナトリウム(商品名:ダイドロネル錠)、アレンドロン酸ナトリウム水和物(商品名:ボナロン錠、フォサマック錠)、リセドロン酸ナトリウム水和物(商品名:アクトネル錠、ベネット錠)が使用されている。

 今回承認されたミノドロン酸は、日本で創製された初めての経口ビスホスホネート製剤である。同系統薬剤の中でも、極めて強力な骨吸収抑制作用を発揮することが特徴となっている。また日本人骨粗鬆症患者での骨折抑制効果を調べた第3相臨床試験(二重盲検比較試験)において、プラセボに対する優越性が初めて検証できた薬剤でもある。

 今後、ミノドロン酸が発売されることで、骨粗鬆症の薬物治療の選択肢がさらに広がり、患者のQOL向上に寄与することが期待される。ただし、従来のビスホスホネート製剤でも報告されている胃腸障害、顎骨壊死・顎骨骨髄炎、骨痛・関節炎、腎機能障害、肝機能障害などの副作用については、十分な注意が必要である。