2007年7月18日、勃起不全治療薬の「レビトラ錠20mg」(一般名:塩酸バルデナフィル)が新たに発売された。レビトラは、2004年から5mg錠や10mg錠が発売されており、今回発売された20mg錠は、これらよりも高用量の製剤となる。なお、勃起不全ED:Erectile Dysfunction)の治療薬としては、1999年に発売されたバイアグラ(一般名:クエン酸シルデナフィル)が先行しており、レビトラは2番目の薬剤である。

 レビトラは、バイアグラと同様、陰茎海綿体に多く存在するホスホジエステラーゼ(PDE)5を阻害する薬剤である。中でもレビトラは、作用発現が速やかで効果が確実であり、食事の影響を受けにくいことが特徴とされている。これら治療薬が登場したことで、多くのED患者に福音がもたらされたが、一方で、糖尿病などの生活習慣病の患者、脊髄損傷患者、骨盤内手術後の患者などでは、ED治療薬を1日最高用量で使用しても十分な効果が得られないケースがしばしば見られ、専門医の間では問題視されていた。

 今回、レビトラの20mg錠が発売された経緯としては、国内で「糖尿病を有する勃起不全患者を対象とした本剤10mgおよび20mgのプラセボとの臨床比較試験」、「脊髄損傷を有する勃起不全患者を対象とした本剤の可変用量による一般臨床試験」の2試験が実施され、国外で実施された同様の2試験の成績も併せて、難治性のED患者への20mg投与の有効性と安全性が確認されたことによる。すなわち、添付文書の「使用上の注意」に従って適正に使用していれば、従来の最高用量である10mgでは十分な効果が得られない症例で20mgに増量しても、臨床的に問題となる有害事象が発現するリスクは増加せず、EDの改善率が高まることが明らかになったのである。

 今回の20mg錠の発売に合わせ、5mg錠と10mg錠が併載されていた添付文書が改訂され、20mg錠も併載されるようになるとともに、用法用量の欄に「10mgの投与で十分な効果が得られず、忍容性が良好と判断された器質性または混合型勃起不全患者に対しては、20mgに増量することができる」という文章が追加された。

 レビトラの20mg錠の使用が可能になったことで、従来よりも同薬の有効例が増え、使用頻度が多くなっていくものと考えられる。ただし、使用に際しては、従来から警告欄や禁忌欄にも記載されている通り、硝酸薬やニトログリセリンなどの一酸化窒素(NO)供与薬を併用していないことを確認しておくことが必要がある。また添付文書にもあるように、高齢者や中等度肝障害患者では血中濃度が上昇する恐れがあるため、1日最高用量は10mgであることにも十分留意しなければならない。