2007年4月18日、緑内障・高眼圧症治療薬「ミケランLA点眼液」(カルテオロール塩酸塩持続性点眼液)が製造承認を取得した。既に薬価収載されており、7月3日に発売される予定である。

 緑内障は、「視神経と視野に特徴的変化を有し、通常、眼圧を十分に下降させることにより視神経障害を改善もしくは抑制しうる眼の機能的構造的異常を特徴とする疾患」(日本眼科学会の緑内障診療ガイドライン)と定義されている。治療では、病態によって手術(レーザー治療など)が行われることもあるが、一般には、眼圧降下作用を期待して各種の点眼剤が使用されることが多い。緑内障に使用される点眼剤には、β遮断薬、α遮断薬、αβ遮断薬、炭酸脱水素酵素阻害薬、プロスタグランジン系薬、交感神経刺激薬、副交感神経刺激薬などがあり、単独あるいは併用で用いられる(表1)。

表1 緑内障の治療に使用される主な点眼剤

 
 今回承認された「ミケランLA点眼液」は、β遮断薬の1つであるカルテオロール塩酸塩の点眼剤である。カルテオロールの点眼剤としては、以前から「ミケラン点眼液」(1日2回点眼)が使用されてきたが、ミケランLA点眼液では、これにアルギン酸を添加し、粘性を高めて滞留性を向上させることで、1日1回点眼を可能にしている。ちなみに、1日1回型のβ遮断薬点眼剤には、ほかにチモロールマレイン酸塩の「チモプトールXE点眼液」と「リズモンTG点眼液」があるが、これらは点眼後に薬液が涙と反応してゲル化し、滞留性が向上する仕組みである。

 1日1回型の点眼剤は、使い勝手が良く、患者へのコンプライアンスを高める効果が期待できることから、今後は、ミケラン点眼液に置き換わる形で、ミケランLA点眼液が多く使用されていくものと考えられる。ただし併用する点眼剤がある場合には、同薬の滞留性の高さから、併用した点眼剤の吸収性に影響を及ぼす可能性があるので、点眼順序に注意する。具体的には、ミケランLA点眼液を投与する前に、少なくとも10分間の間隔を空け、本剤を最後に点眼する。また、やむを得ずミケランLA点眼液の投与後に他の点眼剤を使用する場合には、十分な間隔を空けてから他の点眼剤を使用するように患者へ指導する。

 なお、これまでの臨床試験では、霧視、そう痒感、乾燥感、結膜充血などの副作用が報告されている。また、点眼後に血中に移行した成分により、喘息発作や失神など、β遮断薬による全身性副作用が起こる可能性もあるので、注意が必要である。