骨粗鬆症治療薬「ボナロン錠35mg」(製造・販売:帝人ファーマ)

骨粗鬆症治療薬「ボナロン錠35mg」(製造・販売:帝人ファーマ)


骨粗鬆症治療薬「フォサマック錠35mg」(製造・販売:万有製薬)

骨粗鬆症治療薬「フォサマック錠35mg」(製造・販売:万有製薬)

 2006年7月26日、ビスホスホネート製剤の「フォサマック錠35mg」「ボナロン錠35mg」(一般名:アレンドロン酸ナトリウム水和物)が製造承認を取得した。アレンドロン酸ナトリウムは、1日1回、連日投与型の骨粗鬆症治療薬として2001年8月から5mg錠(フォサマック錠5mg錠、ボナロン5mg錠)が使用されてきたが、今回承認された35mg錠は週に1回服用するタイプの新しい製剤である。近く、薬価収載を経て発売される見込みである。

 ビスホスホネート製剤は、破骨細胞の働きを抑制して骨吸収を低下させることで、骨量を増加させ骨折を予防する。特に、閉経後骨粗鬆症など、高代謝回転型骨粗鬆症に有効な薬剤である。ほかの骨粗鬆症治療薬と併用されることも多く、具体的には、活性型ビタミンD3製剤(アルファカルドール〔商品名:アルファロール、ワンアルファほか〕、カルシトリオール〔商品名:ロカルトロールほか〕)や、エストロゲン製剤(エストリオール〔商品名:エストリールほか〕、エストラジオール〔商品名:エストラダームM、エストラーナほか〕)と併用される場合が多い。

 これまで使用されてきたアレンドロン酸の5mg錠は、1日1回の連日投与で高い骨量増加効果が認められており臨床上の評価は高かったが、錠剤が長く食道に滞留することで粘膜刺激などの食道傷害を起こしたり、水以外の飲料や食事との間に強い相互作用があることが知られている。このため、「起床直後の空腹時に多めの水で服用し、服用後30分間は何も口にせず、横にもなってはいけない」といった服薬上の制限があり、患者の服薬コンプライアンスの維持に大きな障害となっていた。今回承認された週1回服用の35mg錠も、こうした服薬時の制限については同じであるが、服薬頻度が減るため患者の抵抗感は軽減されるのではないかと考えられる。実際、世界的には、既に1日1回型製剤の処方量は少なく、処方されているアレンドロン酸製剤の90%以上が週1回製剤だという。

 週1回製剤の有効性については、連日投与製剤と同等であることが確認されている。効果が同等なのは、同薬が骨組織表面に長時間付着することに起因していると考えられている。生体内に吸収されたアレンドロン酸は、約50%が骨組織に特異的に分布し、骨組織表面に数週間滞留する。この骨表面に付着したアレンドロン酸を破骨細胞が取り込み、破骨細胞の働きが阻害されることで骨吸収抑制作用が発揮される。破骨細胞個々の活動期間は数週間の単位なので、1週間当たりの累積投与量が同じであれば、連日投与でも週1回投与でも同程度の薬効が期待できるのである。また、安全性に関しても、国内及び海外で行われた二重盲検比較試験結果などから、副作用発現率などに連日投与と週1回投与とは同程度の安全性が確認されている。

 以上のことから、今回承認を取得したアレンドロン酸の週1回型製剤は、従来からの有効性や安全性を減ずることなく、患者の服薬上の負担を軽減できる有用な薬剤であると考えられる。今後、まずは1日1回型製剤に取って代わる形で、使用量が増加していくものと推測される。

【追記】8/21に「ボナロン錠35mg」の製品写真を追加掲載しました。
【追記】9/5に「フォサマック錠35mg」の製品写真を追加掲載しました。