ゆえに私は、インフルエンザワクチンを高く評価している。仮にインフルエンザへの感染を防げなかったとしても、激しい炎症を起こさずにすむからだ。炎症の影響が生涯に及ぶとなれば、なおさらである。2006年、米国心臓協会と米国心臓病学会は、冠状動脈疾患やアテローム性動脈硬化症の患者への二次予防策(病気の重症化を予防する策)としてインフルエンザ予防接種を推奨した。これは、心血管疾患の患者に毎年インフルエンザワクチンを接種すれば、致命的な心臓発作や脳卒中を防ぐだけでなく、あらゆる病気で亡くなるリスクも下げることができるという、複数の研究結果に基づくものだった。

 私は、インフルエンザワクチンは一次予防策(病気の発症を予防する策)にもなると信じている。毎年ワクチンを受けないのであれば、病気の人との接触を避けよう。健康的な生活をして、鼻水を垂らしている人に近づかないようにしよう。人から離れていること。このようなアドバイスは軽く見られがちだが、極めて大切なことなのだ。

 以上のことを考えたうえで、話を日常生活に戻そう。炎症全般を減らし、関節や腰の負担を軽くするには、日々、足に優しい靴を履くことほど簡単な方法はない。ありがたいことに、ナイキやプーマといったランニングシューズのメーカーが、フォーマルな場でも快適な靴で過ごしたいと願う私のような人向けに、おしゃれな靴を作るようになった。しなやかで軽く、足を守ってくれる靴を選ぶとよいだろう。ハイヒールやピンヒールのパンプスは、いくらあなたが大丈夫だと言い張ったとしても、お勧めできない。足に良い靴を履くというのは、それほど難しいことではなく、良質な一足は、あなたをずっと守ってくれるのだ。毎日スニーカーを履く理由がもっと必要だと言うのであれば、日常生活に運動を取り入れやすくなる、と言っておこう。そうすれば、炎症を減らすだけでなく、体の複雑なシステムの「選択肢」を増やすことができるだろう。