10月にシドニーで開催された第15回World Conference on Lung Cancer(WCLC2013)では、進行非扁平上皮非小細胞肺癌(NSCLC)の高齢者に対するファーストライン治療として、カルボプラチンペメトレキセドの併用療法を検討した日本の3つの臨床試験の結果が発表されました。共通する知見として、血小板減少に留意する必要はありますが、高齢者に対する有望な治療法となる可能性が示唆されました。

 カルボプラチンとペメトレキセドの併用療法の有用性は、日本では市販後臨床試験であるJACAL試験で報告されています。今回の3つの臨床試験とJACAL 試験の結果を基に、日常臨床ではカルボプラチンとペメトレキセドの併用が好んで用いられるようになると考えられます。しかし、私たちの施設ではまずシスプラチンとペメトレキシドの併用による化学療法を考慮し、シスプラチンが適応とならない患者さんに対してはカルボプラチンとの併用を検討しています。

高齢化社会の日本だから実施できる試験

 高齢者の実年齢と生理学的な年齢の境界は明確になっていません。以前の高齢者の境界は70歳、海外でのサブグループ解析では主に65歳でしたが、現在の日本の臨床試験においては75歳とされています。海外では75歳を超える平均寿命が報告されている国は少なく、高齢者を対象とする試験の実施は容易ではありません。高齢化社会である日本だからこそ実施できる試験と考えられます。


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