卵巣癌という病気は抗癌剤が比較的効きやすいのですが、再発率が高く、最終的には致命的になる率の高い疾患です。闘病経過が長い中で、有効な薬は少しでも多く使いたいという状況の癌種ですから、治療薬として抗VEGFヒト化モノクローナル抗体薬のベバシズマブが将来的に使用できるようになれば、その意義は極めて大きいと思っています。

 ベバシズマブは卵巣癌に対する初めての分子標的治療薬になります。主要評価項目がポジティブになった試験が、初回治療のセッティングで2つ、プラチナ製剤感受性再発患者対象で1つ、プラチナ製剤抵抗性再発患者対象で1つあります。すなわち、どのセッティングでも有効性が検証されています。

 昨年10月にベバシズマブは卵巣癌に対する効能・効果追加の承認申請を行っています。その根拠となったのが、初回治療の卵巣癌患者を対象にした2つの第III相臨床試験(GOG-0218試験、ICON7試験)です。いずれも主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)を有意に延長し、有用性は示されましたが、個々の患者さんの治療を考える際には、個々の患者さんにおいてのリスク・ベネフィットの観点からも判断する必要があります。

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