米Pfizer社は1月27日、既治療の進行非小細胞肺癌(NSCLC)患者を対象とした、不可逆的pan-HER2阻害剤dacomitinibの2つの無作為化フェーズ3試験(ARCHER 1009、NCIC CTG BR.26)で、主要評価項目を達成しなかったと発表した。

 dacomitinibは、不可逆的にHER1/EGFRとHER2、HER4のキナーゼ活性を阻害する経口剤。

 ARCHER 1009試験は、1レジメン以上の治療歴のある進行NSCLC患者を対象に、dacomitinibとEGFRチロシンキナーゼ阻害剤エルロチニブを比較した。その結果、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)の有意な改善が見られなかった。

 またNCIC CTG BR.26試験では、化学療法とEGFRチロシンキナーゼ阻害剤による標準的治療が不応となった局所進行もしくは転移性のNSCLC患者を対象に、dacomitinibとプラセボを比較した。その結果、主要評価項目である全生存期間(OS)の延長が示されなかった。

 dacomitinibの安全性については、両試験とも新たな有害事象は見られなかった。詳細な結果は今後開催される学術集会で報告される予定。現在、2試験において、EGFR変異陽性例などのサブグループ解析が進められている。

 Pfizer社は、dacomitinibについて別のフェーズ3試験(ARCHER 1050)も実施している。未治療でEGFR変異陽性の進行NSCLC患者を対象に、dacomitinibとゲフィチニブを比較する。主要評価項目はPFSで、結果は2015年に報告される見込み。同社はARCHER 1050試験の実施にあたり、米SFJ Pharmaceuticals Groupと共同開発契約を結び、日本を含めたアジアおよび欧州で試験を行っている。