スイスRoche社は、2014年1月24日、欧州医薬品委員会(CHMP)が欧州委員会(EC)に対して、リツキシマブ1400mg皮下注射液を承認するよう勧告したと発表した。適応は一般的な非ホジキンリンパ腫(NHL)となっている。

 皮下注射処方のリツキシマブの開発にはHalozyme Therapeutics社の「Enhanze」技術が用いられている。Enhanzeは、組み換えヒトPH20ヒアルロニダーゼ(rHuPH20)を用いた薬剤送達技術で、200ナノメートルまでの大きさの分子の浸透、分散を促進する。この技術が、現在2.5時間かけて静注されているリツキシマブを約5分間の皮下注射により投与できるようにした。

 投与に要する時間の短縮は患者と医療従事者の負担を減らす。さらに、調剤不要のready-to-use処方であるため、医療機関のリソースにも好ましい影響を与えると期待される。

 CHMPの判断は、主にフェーズ3 SABRINA試験に由来する。この試験は、NHLの中で最も多い濾胞性リンパ腫の患者で、治療歴がない人々を登録、化学療法と共に皮下注射処方(1400mg)または静注処方(375mg/m2)のリツキシマブを投与して、薬物動態、有効性、安全性を比較したもの。8サイクルの治療後に完全奏効または部分奏効を達成した患者にはリツキシマブ維持療法を適用した。

 全奏効率は、静注処方が84.4%、皮下注処方が90.5%、完全奏効はそれぞれ29.7%と46%だった。

 この試験では、治療の途中で静注処方から皮下注処方に変更しても、問題は生じないことも確認されている。