米食品医薬品局(FDA)は2014年1月10日、切除不能または転移性の進行したメラノーマ患者に、いずれも英GlaxoSmithKline(GSK)社が市販しているdebrafenibtrametinibを併用することを承認したと発表した。

 FDAは、併用承認申請に対して優先審査を適用、さらに迅速承認制度に基づいて検討した。適応は、切除不能または転移性の進行メラノーマで、腫瘍にBRAF V600EまたはV600Kという変異が見られる患者となっている。

 FDAは2013年5月に、これら2剤をいずれも単剤で、成人の切除不能または転移性メラノーマ患者に適用することを承認していた。それ以降、dabrafenibは、BRAF V600E変異を持つ患者に、trametinibはBRAF V600EまたはV600Kの変異を持つ患者に用いられてきた。これらの遺伝子変異の有無は、フランスbioMerieux社のコンパニオン診断検査「THxID-BRAF」を代表とする、FDA承認済み検査により確認される。

 これら2剤は、癌の増殖を促進する同一の分子経路の異なる部位に作用して信号伝達を阻止する。BRAFたんぱく質は正常な細胞増殖に関与するが、メラノーマの約半数にこれをコードする遺伝子の変異が認められる。

 併用した場合の安全性と有効性は、BRAF V600EまたはBRAF V600Kに変異を有する、切除不能または転移性のメラノーマ患者162人を登録した臨床試験で確認された。患者は2剤併用またはdabrafenib単剤投与に割り付けられ、病気が進行するまで、または有害事象が耐えがたいものになるまで、投与を受けた。

 得られたデータは併用の利益を示した。併用群では、癌が縮小または消失し、客観的奏効を達成したと見なされた患者は76%に達し、奏効期間は平均10.5カ月になった。一方、dabrafenib単剤群では、客観的奏効達成率は54%、奏効期間は平均5.6カ月だった。2剤併用の生存利益を確認するために、臨床試験は現在も行われている。

 併用群に多く見られた有害事象は、発熱、悪寒、疲労、発疹、悪心、嘔吐、下痢、腹痛、末梢浮腫、咳、頭痛、関節痛、寝汗、食欲減退、便秘、筋痛などだった。併用群の発熱の罹患率と重症度はdabrafenib単剤群より高かった。

 重症有害事象としては 出血、血栓形成、心不全、皮膚疾患、眼疾患などが発生した。Dabrafenibの重症有害事象として報告されている新たな皮膚扁平上皮癌のリスクは、trametinib併用により低下した。罹患率は併用群が7%、debrafenib単剤群は19%だった。