瀬田クリニックグループは、12月9日、進行固形癌患者を対象に、免疫細胞療法実施前後の免疫状態を解析した研究が、International Immunopharmacology誌に掲載されたと発表した。

 この研究は、47人進行固形癌患者と32人の健常者について、体内の免疫細胞を評価し、免疫状態を比較検討した。さまざまな因子に対する抗体を利用したフローサイトメトリー法を用いた(International Immunopharmacology 2014;18(1):90-97)。

 その結果、健常者と比較して、患者の体内ではT細胞サブセット、B細胞、NK細胞などが有意に減少していることが示された。例えば、CD27+CD45RA+のT細胞の割合は低く、CD27-CD45RA-のT細胞の割合は高いこと、制御性T細胞や2型ヘルパーT細胞は健常者と比べて有意に高まっていることなどが示された。癌細胞への攻撃する細胞や攻撃を促進する細胞は減少し、癌細胞に対する免疫反応を抑制する細胞は増加している傾向といえる。

 また、47人のうち、T細胞免疫療法を受けた26人について、受療後の血液を解析した結果、T細胞サブセットが増加する一方、制御性T細胞は減少していることが示された。B細胞やNK細胞は増加していなかった。免疫機能が免疫細胞療法によって回復することが示唆される。

 これらの結果から、同グループは、患者個々の免疫状態に応じた治療法の選択と治療効果の判定基準の確立に寄与すると考えている。

 瀬田クリニックグループは、今回の解析結果やこれまで行ってきた治療実績などをもとにエスアールエルに技術導出した上で測定を依頼し、瀬田クリニックグループ独自の免疫機能検査を行っている。