放射線治療が適さない高齢者の中枢神経原発リンパ腫PCNSL)に対する化学療法として、MPV-Aレジメン(メトトレキサート、プロカルバジン、ビンクリスチン、シタラビン併用)の方がMTレジメン(メトトレキサート、テモゾロミド併用)よりも有用である可能性が明らかとなった。フランスの12施設で行われた多施設無作為化フェーズ2試験の結果、示されたもの。11月21日から24日まで米国サンフランシスコで開催された4th Quadrennial Meeting of the World Federation of Neuro-Oncology in conjunction with the 18th Annual Meeting of the Society for Neuro-Oncology(WFNO-SNO2013)で、フランスAPHP-CHU Pitie-SalpetriereのAntonio Omuro氏によって発表された。

 フェーズ2試験は、組織学的に確認された新規診断PCNSL患者(60歳以上、KPS40以上)を、28日を1サイクルとして1日目と15日目にメトトレキサート3.5g/m2、1日目から5日目と15日目から19日目までテモゾロミド100から150mg/m2を投与することを3サイクル行う群(MT群)と、シタラビン地固め療法(1日あたり3g/m2を2日)に加えて28日を1サイクルとして1日目と15日目にメトトレキサート3.5g/m2、1日目から7日目までプロカルバジン100mg/m2、1日目と15日目にビンクリスチン1.4mg/m2を3サイクル行う群(MPV-A群)に無作為に割り付けて実施された。予防的なG-CSF投与とコルチコステロイド(メチルプレドニゾロン60mgを1日目から5日目まで)投与が両群に行われた。

 2007年7月から2010年3月までにMT群48人、MPV-A群に47人が割り付けられ投薬を受けた。両群の患者背景に大きな差はなかった。

 試験の結果、観察期間中央値32カ月で、無増悪生存期間(PFS)中央値は、MT群が6.1カ月、MPV-A群が9.5カ月、1年PFS率は両群ともに36%だった。全生存期間(OS)中央値は、MT群が14カ月、MPV-A群が31カ月、2年OS率はMT群が39%、MPV-A群が58%で、有意ではないがMPV-Aが良い傾向にあった。また完全奏効(CR)と未確認CRはMT群が45%、MPV-A群が62%、奏効率はMT群が62%、MPV-Aが82%だった。

 副作用は、プロファイル、頻度ともに両群で大きな差はなかった。グレード3/4の副作用はMT群が71%、MPV-A群が72%で、メトトレキサートの減量がMT群の25%、MPV-A群の29%で行われた。治療中の死亡はMT群が5人、MPV-A群が3人だった。

 QOLの改善傾向も両群で差はなかった。