化学療法未治療の小児の手術不能または進行性の低グレードグリオーマに、ビンブラスチンの毎週投与が選択肢の1つになりうることが明らかとなった。カナダで行われた共同研究の結果示されたもの。11月21日から24日まで米国サンフランシスコで開催された4th Quadrennial Meeting of the World Federation of Neuro-Oncology in conjunction with the 18th Annual Meeting of the Society for Neuro-Oncology(WFNO-SNO2013)で、カナダThe Hospital for Sick ChildrenのEric Bouffet氏によって発表された。

 共同研究は、18歳未満の手術不能または進行性の低グレードグリオーマ患者で、化学療法、放射線療法を受けたことのない患者を対象に行われた。患者には毎週ビンブラスチン6mg/m2が70週にわたって投与された。幼児には体重1kgあたり0.2mgとした。医師の判断により、70週後も投与が継続できることとされた。病状が進行した場合には投薬は中止された。効果の評価は10週目を最初とし、その後は3カ月ごとに行われた。

 2007年11月から2010年の8月までに55人(女性が24人)が登録された。1人は中央委員会の判定で、高グレードの疑いがあり、不適格とされた。参加時の年齢中央値は7歳(6-16.8歳)だった。対象となったのは不完全切除(緊急手術)が24人、観察期間中に画像学的に増悪が12人、画像学的な増悪を伴う神経線維腫症が5人、切除を受けていない視神経膠腫が14人だった。病理学的には、若年性毛様細胞性星細胞腫が25人、低グレード星細胞腫バリアント(NOS)が7人、毛様類粘液性星細胞腫が4人、神経節膠腫が1人、組織構造なしが17人だった。腫瘍の部位で最も多かったのが視床下部/視交叉部で32人、次いで脳幹が12人だった。

 試験の結果、主な毒性は血液学的なもので、投与期間中用量変更がなかったのは5人のみだった。全体として多く見られた副作用は好中球減少症(72%)、上気道感染症(52%)、発熱(43%)だった。3人で血球輸血が行われたが、血小板輸血が必要となった患者はいなかった。

 効果の評価は中央画像審査委員会で行われ、完全奏効(CR)が1人、部分奏効(PR)が10人、微小効果(MR)が3人、病勢安定(SD)が26人、増悪が12人だった。CR、PR、MRを合わせた奏効率は24.5%で、2人は中央審査は受けていないがSDだった。54人中43人が少なくとも70週の投与を受けた。1年無増悪率は87.1%で、最後の観察時点である106週では72.1%だった。