小児の再発または難治性低グレード星状細胞腫に対して、経口MAP(mitogen activated protein)キナーゼ、MEK-1/2阻害剤であるAZD6244(Selumetinib)が有望である可能性が明らかとなった。Pediatric Brain Tumor Consortiumが行ったフェーズ1試験で忍容性が認められ、一部の患者で抗腫瘍効果が認められたもの。11月21日から24日まで米国サンフランシスコで開催された4th Quadrennial Meeting of the World Federation of Neuro-Oncology in conjunction with the 18th Annual Meeting of the Society for Neuro-Oncology(WFNO-SNO2013)で、米University of California, San FranciscoのAnuradha Banerjee氏によって発表された。

 フェーズ1試験は、12歳超と12歳以下の再発または難治性の低グレードグリオーマ患者における最大耐量(MTD)を決定すること、あるいはフェーズ2試験の推奨用量を決定するために行われた。またAZD6244の小児の再発または難治性の低グレードグリオーマにおける毒性プロファイル、用量制限毒性を明確にすることも目的とした。

 適格基準は3歳以上21歳未満の低グレード(WHOグレード1と2)で、再発または標準的な治療で難治性のグリオーマ。前に放射線治療を受けており、登録時のBSA値が0.55以上などだった。患者には28日間を1サイクルとして1日2回AZD6244を毎日投与し、毒性や増悪がない場合12サイクルまで投与することとした。AZD6244の投与量は25mg/m2、33mg/m2、43mg/m2、56mg/m2、73mg/m2、95mg/m2で行う予定だった。

 試験には39人が参加し、参加時の年齢中央値は13.1歳(5.6-20.8)、男性が19人、22人が毛様細胞性星状細胞腫だった。

 試験の結果、25mg/m2群で12歳以上の12人中3人で用量制限毒性(アミラーゼ/リパーゼ異常、皮疹、粘膜炎)が出現、33mg/m2で12歳以上の9人中4人で用量制限毒性(皮疹など)が出現、43mg/m2で12歳以上の3人中2人で用量制限毒性(皮疹、粘膜炎)が出現したため、フェーズ2の推奨用量は25mg/m2の1日2回投与となった。

 グレード3/4の遅発毒性としては、グレード4の気管支肺出血、グレード3の下痢、ALT異常、倦怠感、浮腫、低リン血症、CPK/衰弱(2人)、皮疹、好中球減少症が認められた。

 現在までに7人で部分奏効(PR)が得られている。2サイクル後にPRとなったのが2人、6サイクル後が3人、9サイクル後が1人、12サイクル後が1人だった。

 フェーズ2試験が現在行われている。