米Giliad Sciences社は、2013年11月18日、慢性リンパ性白血病(CLL)を対象とするidelalisibのフェーズ3(116試験)において、対照群に比べ介入群で、進行または死亡のリスクが有意に低下したと発表した。詳細な結果は2013年12月10日に米血液学会(ASH)の年次総会で報告される。

 二重盲検の無作為化試験116は、2013年10月に独立データモニタリング委員会(DMC)の勧告に従って早期中止された。あらかじめ予定されていた中間解析で、無増悪生存におけるidelalisibの利益が明瞭になったことが中止の理由で、中止後は対照群の患者にもオープンラベルでidelalisibが投与されている。

 この試験は、前治療が終了してから24カ月未満で進行を経験した、測定可能なリンパ節腫脹があるCLL患者で、化学療法が適さない220人の成人を欧米の70施設で登録し、リツキシマブ+偽薬、またはリツキシマブ+idelalisib(150mgを1日2回経口投与)に割り付けたもの。

 中止までに収集されたデータを分析したところ、主要転帰評価指標に設定された無増悪生存期間において、また2次評価指標に設定された全奏効率、リンパ節の反応、全生存率において、対照群との間に有意差が見られたという。

 idelalisibの安全性のプロファイルは、これまでに行われた臨床試験でみられたと同様に容認できるレベルだった。

 Idelalisibについては米国で13年9月11日に、難治性の低悪性度非ホジキンリンパ腫(iNHL)を適応とする新薬承認申請が提出されている。また、米食品医薬品局(FDA)は、116試験のデータに基づいてこの製品をBreakthrough Therapyに指定しており、同社はCLLを適応とする承認申請提出に向けてFDAとの話し合いを進めている。欧州では13年10月28日に、iNHLとCLLを対象とする承認申請が提出された。

 idelalisibは、ホスホイノシタイド3キナーゼ(PI3K)デルタに対する特異性の高い阻害薬。PI3KデルタはBリンパ球の活性化と増殖、生存に必須のたんぱく質で、B細胞性のリンパ腫と白血病の多くで過剰発現が見られている。これを阻害するidelalisibは、CLLや他のB細胞性悪性疾患の患者に、化学療法剤を含まない治療を提供できると期待されている。