セルジーンは11月7日、造血幹細胞移植非適応の未治療多発性骨髄種(NDMM)を対象に、レナリドミドとデキサメタゾンの併用療法を評価するフェーズ3試験(FIRST試験)において、主要評価項目を達成したと発表した。試験結果は、今年12月に開催される第55回米国血液学会(ASH)年次総会のプレナリープレゼンテーションで報告される予定だ。

 同試験の対象は、65歳以上、または造血幹細胞移植非適応の未治療多発性骨髄種患者1623人。透析患者は除外した。

 A群(経口レナリドミド+低用量デキサメタゾンを28日毎に病勢進行まで投与)、B群(経口レナリドミド+低用量デキサメタゾンを28日毎に18サイクル投与)、C群(メルファラン+プレドニゾン+サリドマイドを42日毎に12サイクル投与)の3群に無作為に1:1:1で割り付けた。各サイクル終了後に国際骨髄腫ワーキンググループ基準による奏効評価を実施。レナリドミドとデキサメタゾンの開始用量は年齢と腎機能、メルファランの開始用量は年齢、絶対好中球数、血小板数、腎機能、サリドマイドは年齢に基づき投与量を決定。有害事象が発現した場合は用量調節を許可した。全患者に対し、抗血栓薬の予防投与を義務付けた。

 主要評価項目は。A群とC群の無増悪生存期間(PFS)の比較。副次評価項目は、全生存期間(OS)、奏効率(ORR)、奏効までの期間(TTR)、奏効持続期間(DOR)、安全性、QOL。

 事前に計画していたとおり、患者の死亡または病勢進行(PD)が960イベントに達した時点でPDイベントの最終解析を実施。患者の年齢中央値は73歳、うち75歳以上は35%を占めた。国際病期分類のIII期は41%。

 追跡期間中央値の37カ月後に、PDまたは死亡リスクが28%減少し、主要評価項目であるPFSが達成された(ハザード比0.72、p=0.00006)。OSの中間解析では、C群と比べ、A群の死亡リスクが22%減少した(ハザード比0.78、p=0.01685)が、事前に設定した有意水準(p<0.0096)には到達しなかった。

 それ以外の副次評価項目は全て、A群がC群と比べて良好な結果だった。ORRはA群が75%、C群が62%、DORのハザード比が0.63、PFS2(無作為化から2回目の疾患進行または死亡までの期間)のハザード比が0.78だった(それぞれp<0.00001、p<0.00001、p=0.0051)。

 グレード3または4の有害事象は好中球減少症(A群28%、C群45%)、血小板減少症(8%、11%)、発熱性好中球減少症(1%、3%)、感染症(29%、17%)、神経障害(5%、15%)深部静脈血栓症(5%、3%)。二次癌の評価で、血液悪性腫瘍についてA群は0.4%、C群は2.2%、固形癌の全発現率は両群でほぼ同等だった(2.8%)。
 
 12月に開催されるASHでは、 OSの中間解析、PFSの比較と3群におけるOSの中間解析を含め全ての副次評価項目が発表される予定だ。

 なお、この試験には日本人は含まれていない。日本では2010年に再発または難治性の多発性骨髄腫を適応症に承認されており、2012年7月から未治療多発性骨髄腫患者を対象にしたフェーズ2試験が進行している。未治療多発性骨髄腫に対しては、どの国でもまだ承認されていない。