抗HER2抗体チューブリン重合阻害剤複合体トラスツズマブ エムタンシンT-DM1、製品名:カドサイラ点滴静注用100mg、同160mg)について、今年11月での薬価収載が見送られた。中外製薬が11月13日発表した。

 同剤は、抗HER2ヒト化モノクローナル抗体であるトラスツズマブと化学療法剤であるDM1を安定したリンカーで結合した製剤。2013年9月に「HER2陽性の手術不能または再発乳癌」の効能・効果で製造販売承認を取得し、11月の薬価収載を目指していたが、「トラスツズマブ エムタンシンの革新性の評価で、厚生労働省と合意に至らず、薬価収載に至らなかった」 (同社広報IR部)という。

 なお、同剤が発売されるまでの期間については、同剤への患者アクセスを確保するほか、将来の販売に向け臨床情報を蓄積することを目的に、新たな臨床試験を実施する。適応症であるHER2陽性の手術不能または再発乳癌患者のうち、定められた参加条件を満たした患者を対象に、2014年1月下旬から順次開始する見込みで、同剤が薬価収載、発売開始されるまで継続する。各都道府県で少なくとも1施設の医療機関で実施する計画だ。