抗CA6抗体-薬剤複合体製剤であるSAR566658が、進行固形癌に有望であることが明らかとなった。フェーズ1の用量増多試験の結果で、忍容性と一部の患者で抗腫瘍効果が認められたもの。10月19日から23日まで米国ボストンで開催されているAACR-NCI-EORTC International Conference on Molecular Targets and Cancer Therapeutics(AACR-NCI-EORTC2013)で、スペインSTARTのValentina Boni氏によって発表された。

 CA6はヒトMUC1糖たんぱく質のsialoglycotope(シアル酸依存性グリコトープ)で、多くの癌細胞の表面に存在する。

 多施設オープンラベル用量増多フェーズ1試験は、CA6陽性の進行固形癌患者に、3週間に1回、SAR566658を投与することで行われた。SAR566658の投与用量を9段階に分けて行われ、10mg/m2群には1人、20mg/m2群には1人、40mg/m2群には4人、60mg/m2群には5人、90mg/m2群には3人、120mg/m2群には3人、190mg/m2群には6人、240mg/m2群には8人が参加した。

 投与を受けた全34人のうち、男性は11人、年齢中央値は58.5歳(32-77)だった。癌種は卵巣癌が13人、膵癌が10人、乳癌が4人、頭頸部癌が3人、非小細胞肺癌が2人、その他が2人。前治療レジメン数中央値は3(1-11)、最初の診断からの年の中央値は2.63(0.5-15.6)だった。

 試験の結果、240mg/m2群で用量制限毒性が認められた。1サイクル目に1人(グレード3の下痢)、2サイクル目に2人(グレード3の角膜炎)。この結果、推奨用量は190mg/m2となった。

 遅発性の角膜毒性や限定的な細胞毒性に関する副作用(血液学的毒性と末梢神経障害)が認められたが、全体としてSAR566658の忍容性が確認された。

 一部の患者で抗腫瘍効果が認められ、特に120mg/m2群以上の患者では2人に部分奏効(PR)が確認された。また13人が病勢安定(SD)となった。

[訂正]10/22に以下の訂正をしました。
当初薬剤名をSAR56658としていましたが、SAR566658の誤りでした。