スイスNovartis社が開発中のCDK4/6の経口低分子阻害剤LEE01が、単剤投与のフェーズ1試験で有望な結果が得られたことが明らかとなった。忍容性が認められ、一部の患者で抗腫瘍効果が確認された。10月19日から23日まで米国ボストンで開催されているAACR-NCI-EORTC International Conference on Molecular Targets and Cancer Therapeutics(AACR-NCI-EORTC2013)で、米Sarah Cannon Research InstituteのJeffrey R. Infante氏によって発表された。

 LEE011は、高度に選択的なCDK4/CDK6阻害剤。CDK4/6は細胞周期に関連したたんぱく質で、悪性黒色腫や乳癌で見られるBRAFとPIK3CAの活性化によって発現が高まるサイクリンDによって調節されている。

 フェーズ1多施設オープンラベル試験は、Rbたんぱく質陽性の進行固形癌患者とリンパ腫患者を対象に行われた。28日間を1サイクルとして21日間1日あたり50mgから1200mgまで用量増多試験が行われ、72人が投薬を受けた。また連続投与スケジュール群として毎日600mgを投与される群に6人が参加した。78人の年齢中央値は61歳(26-84)、男性が50人だった。患者の癌種で多かったのは脂肪肉腫(19人)、大腸癌(16人)頭頸部癌(9人)などだった。

 最大耐量(MTD)の評価が可能だった69人で、1サイクル目に用量制限毒性(DLT)が10件認められた。DLTで多かったのは好中球減少症(3人)、血小板減少症(2人)。1200mg投与群で3人中2人のDLTが見出され、MTDは28日間を1サイクルとして21日間1日あたり900mg投与となった。拡大試験の投与用量を決定するために、28日間を1サイクルとして21日間1日あたり600mg投与する群、750mgを投与する群、連続して600mg投与する群で患者数を増やして評価した結果、拡大試験の投与用量は、28日間を1サイクルとして21日間1日あたり600mg投与となった。

 10%超に認められたグレード3/4の副作用は、好中球減少症(19%)、白血球減少症(12%)、リンパ球減少症(14%)だった。無症候性のQTcF延長が600mg群以上の患者の13%に認められた(グレード3/4は3%)。

 LEE01の予備的な臨床効果は70人で評価可能だった。エストロゲン受容体陽性乳癌患者1人で確認部分奏効(PR)、悪性黒色腫患者1人で未確認PRが得られた。4サイクル以上病勢安定(SD)が18人(26%)、6サイクル以上SDが10人(14%)で認められた。