英AstraZeneca社が開発を進めている第3世代のEGFR阻害剤であるAZD9291が、臨床試験の初期段階で腫瘍の縮小が認められ、忍容性があり副作用発現も低率であることが明らかとなった。10月19日から23日まで米国ボストンで開催されているAACR-NCI-EORTC International Conference on Molecular Targets and Cancer Therapeutics(AACR-NCI-EORTC2013)の記者会見で、同社のSusan Galbraith氏によって発表された。

 非小細胞肺癌の10%から15%にはEGFRに活性化変異があり、多くはエルロチニブやゲフィチニブの効果がある。しかし、大多数の患者では9カ月から11カ月で薬剤耐性となり、その多くの場合に抵抗性変異として知られるT790M変異が発生している。

 AZD9291は、前臨床試験でEGFRの活性化変異と抵抗性変異に有効で、正常なEGFRは阻害しないことが示されている。

 Galbraith氏らは、in vitroの実験でEGFR変異を持つ肺癌細胞の増殖をAZD9291が阻害できることを発表した。さらに活性化変異を有する癌細胞を持つマウスと抵抗性変異を有する癌細胞を持つマウスで、AZD9291の効果を調べた。その結果、どちらのマウスでも治療14日後でかなりの腫瘍縮小が認められた。また、40日後には見える腫瘍はなくなり、その後100日以上その状態を維持した。

 1日1回20mg投与から開始されたフェーズ1試験で、有望な抗腫瘍効果と安全性プロファイルが得られているという。