米Dendreon社は、2013年9月17日、欧州委員会が癌ワクチンPROVENGE」の市販許可申請を承認したと発表した。これにより、EU加盟28カ国とノルウェー、アイスランド、リヒテンシュタインでの販売が可能になる。

 治療の対象は、無症候性またはわずかに症状が見られる、転移性でホルモン療法抵抗性の前立腺癌患者で、化学療法は時期尚早と見なされた人々だ。

 PROVENGEは、患者本人から末梢血単核細胞を採取し、前立腺癌のほとんどに発現されているたんぱく質PAP(prostatic acid phosphatase)と顆粒球マクロファージ-コロニー刺激因子(GM-CSF)を融合したたんぱく質を用いて体外で刺激し、培養後に患者に戻す治療。患者のT細胞がPAPを認識し、これを攻撃する細胞障害性T細胞となって抗腫瘍効果を発揮するよう設計されている。

 承認の基盤となったのは計737人の患者が登録された3件の多施設無作為化フェーズ3で得られたデータだ。なかでも512人の患者を対象としたIMPACT試験では、この治療の生存利益が明瞭に示された。IMPACT試験の対象は、無症候性またはわずかに症状がある、転移性でホルモン療法抵抗性の前立腺癌患者で、偽薬群に比べPROVENGE投与群の生存期間の中央値は4.1カ月長く(PROVENGE群25.8カ月、偽薬群21.7カ月)、死亡リスクは22.5%低かった(ハザード比は0.775、95%信頼区間:0.614-0.979、p=0.032)。他の2件の試験もPROVENGEの利益を示した。

 同社は欧州で現在もオープンラベル試験を行っており、今後も患者登録を継続して、結果を欧州癌学会(ECCO)と欧州臨床腫瘍学会(ESMO)で報告する計画だ。

 米国では2010年に、今回と同様の適応で承認を得ている。