カルチノイド症候群を呈する神経内分泌腫瘍(NET)患者対象のフェーズ3、ELECT試験で、プラセボと比較して、ランレオチドはカルチノイド症候群に対するレスキュー治療の日数を有意に減少させたと、9月17日、製造元の仏Ipsen社が発表した。

 ランレオチドは多くの国々ですでにSomatuline Autogelとしてカルチノイド症候群に承認されているが、米国ではSomatuline Depot(デポ剤)として市販されており、カルチノイド症候群には承認されていない。ELECT試験の最終データが揃えば、米国でのカルチノイド症候群治療への承認に大きく貢献するとみられる。

 試験の最終データは、2014年に米国サンフランシスコで開催される消化器癌シンポジウムで発表される。

 ランダム化フェーズ3、ELECT試験は、カルチノイド症候群の既往歴のある神経内分泌腫瘍(NET)患者を対象とした48週間の試験で、はじめの16週間はランレオチド(日本の製品名「ソマチュリン」)120mgとプラセボを二重盲検で比較、その後の32週間は非盲検下で実施した。

 主要評価項目は、カルチノイド症候群の症状発生時にレスキュー治療(ソマトスタチンアナログであるオクトレオチド皮下注など)が必要となった日数の割合とした。副次的評価項目には、下痢と皮膚潮紅の発症頻度、その他のレスキュー治療、QOLなどが含まれた。

 ランレオチドの安全性プロファイルもこれまでと同様だった。

 神経内分泌腫瘍(NET)は、体内に広く分布する神経内分泌細胞から発生するまれな腫瘍で、消化管粘膜、膵臓、小腸・大腸など消化管に多くみられる。腫瘍の発生部位によりさまざまなホルモンや生体アミンが分泌され、カルチノイド症候群を発症する。セロトニンの分泌は最も頻度が高く、典型的な症状としては下痢、皮膚潮紅、腹痛などを引き起こす。

 治療には現在、ソマトスタチンやオクトレオチドが用いられている。

 ランレオチドの日本における適応症は、先端巨大症・下垂体性巨人症。